大坂なおみ選手に学ぶ

明治生まれの祖父が使っていたテニスラケットのガットがクジラの髭だと聞いた記憶がある

世界に通用するのは理由がある

グランドスラムの1つを勝利した大坂なおみ選手が今話題になっているが、日本人のテニスプレーヤーがこの偉業を達成した勝因に興味が沸く。
あらゆるところで報道されているので、大坂なおみ選手がこのタイトルを獲得したことが如何に劇的なことなのか容易に感じる事ができる。

インタビューや報道を見聞きして感じたことは、とってもシャイで今の日本人以上に日本人的な一面もあれば、それとは逆の日本人離れしたところも見て取れる。
インタビューでは謙虚で助けてあげたいような弱々しさを見せているが、今回の一番の勝因と思える「がまん」と語ったメンタルの強さに導かれた呆気ない程に見えてしっまった勝利は、最先端を行くこれからの人の姿に見えた。

普通では想像もできないような努力と才能がなくしてこの結果は生まれないのは言うまでもないが、他のどの選手も持つ同じような苦しみの中から生まれた能力ではなく、楽しみながら他の誰よりも早くシンプルに達成したように見えるところがある。
サーシャバインコーチが見抜いた大坂なおみ選手の実力を最大限に引き出す戦略があったにせよ、最も見習いたいストーリーが隠されているように思えるのだ。

優勝インタビューで見せた弱々しくも真の謙虚さと、あの絶対的貫禄の持ち主セリーナウィリアムズ選手の平常心までも奪ったと言える力強いプレーのギャップが余計に大坂なおみ選手のメンタルの強さを印象付けたのは間違いないだろう。

平凡な私などとは次元の違うメンタルだとは分かっていても、ほんの少しでもいいから真似たいと感じるものがある。
「がまん」と語った感情には、辛い練習にもがまんするといった意味ではなく、100パーセント以上の力で打ちたいが「がまんしてコントロールショットに変えた」といった「ポジティブながまん」と表現する方が当てはまる。

私が最も変えたいが変える事ができないのがメンタルであり、このブログでも何度も書いているテーマの一つがメンタルだ。
パチンコや株、FXから競馬などの勝負ごとも、知識や技術が3割で後の7割がメンタルだとか、メンタルが変わった時が人生の分岐点になるなど、人生のストーリーであらゆる場面に関わってくるのがメンタルだと感じている。

大坂なおみ選手に学びたいのは、通常悲観的としか思えない「がまん」というメンタルな言葉をポジティブに表現している部分に他ならない。

メンタルを変えることはそうそう容易い事ではないと常識のように感じ、人並み以上の努力によって変えることができるのがメンタルだなどと捉えていたのが間違っていたのではないかと考えさせられる。

大坂なおみ選手を見ていると、メンタルを変えることがそんな辛くてネガティブなことではなく、「楽しみながら簡単に変えられるよ」と教えてくれているように見えてくるのだ。
正に新しい時代の常識外れに洗練された新感覚とでも言おうか、今までには見たこともないエネルギーを感じてしまう。

セリーナウィリアムズ選手の辛くて苦しみを耐え、頑張って努力しながら保ってきた貫禄ある王者の時代から、どんな状況に置かれていてもその場を楽しい空気に換えてしまうだけの能力を持つ大坂なおみ選手が時代を変えて行くだろう。

そんな期待と共に何の変化もない毎日を楽しみながら替えていけたら、将来の幸せを導けると信じたい。
歳を重ねていても、若い大坂なおみ選手から学ぶべきことは多くあり、全米オープン女子シングルス優勝の感動は私のモチベーションアップにも貢献してくれたのだ。