SNSが第二の人生のストレス原因にならないために!
最近60歳過ぎてからSNSに精を出す人が増えているようだが、SNSのメリットやデメリットを知った上で始めることを勧めたい。
よくある「みんながやってるから」や「時代についていきたい」といった理由は思わぬストレスを招きかねないからだ。
代表的なSNSにはフェイスブックやツイッター、インスタグラムなどもあるが、YouTubeやライン、そしてこのブログなども広い意味ではSNSの範囲に含まれるようだ。
それぞれのSNSには特徴があり、まったく別物なので自分にはどのSNSが最も相応しいのか考えなければならない。
つまりSNSを始めるには目的に合ったものを選ばなくてはならないということだ。
「Facebookはやってる人が多そうだから」とか「インスタは最近よく聞くから」といった理由ではなく、「自分が住んでいる地域の美しい自然をもっと多くの人に知ってほしい」とか「遠くに住んでいる同級生ともう一度縁を深めたい」などの具体的な目的を持ってSNSを選ぶのがいい。
そしてその目的に最も相応しいSNSを見つけてほしい。
60歳からのSNSにはどんな目的が必要?
SNSを始めるのには目的や理由があるものだ。
フォロワーを何万人と増やしインフルエンサーにでもなって金儲けをしてやろうとか、自分のことをもっと世間に知ってほしいという欲求を満たすのも具体的な目的のひとつだろうが、このような目的が60歳過ぎた人に相応しいかと言えば疑問に感じる。
60歳過ぎてビジネスをするなと言っている訳ではなく、お金儲けや自己顕示欲を目的にやるのがどうかと思うだけだ。
どうせなら世間に少しでもお役に立てるような目的が賢明だ。
例えば全国の農業者と繋がりを持って意見交換をし、これからの日本の農業活性化に貢献したいといった目的なら何も言うことはないが、そこまで大そうな目的でなくても問題はない。
例えば海外にいる娘や孫の顔が見たいというのもSNSを始める理由になり得るものだ。
そんな理由なら迷うことなくラインだろうし、タイムライン機能を使って故郷の景色を遠くに住む家族と共有する目的でもラインの健全な使い方だと言える。
もし60歳過ぎてから目的や理由もなくSNSを始めたとしたら、その認識の誤りからストレスの原因にもなりかねない。
共感(いいね)欲しさにやるSNSには危険も多いということだ。
例えばこれまでの投稿では「いいね」の数がこれだけあったのに今回の投稿はなぜ「いいね」の数が少ないのだろうと悩むのは本末転倒だ。
つまりこれも共感(いいね)を頂くことが悪いのではなく、共感を期待することにその本質を持たないでほしいということだ。
60歳から始めるならどのSNSを選ぶ?
代表的なSNS(Facebook、Twitter、インスタグラム)の特徴を60代の私の個人的な感思から説明すると次のようになるが、幾分か思い込みも含まれるので考慮して読んでほしい。
・Facebook(フェイスブック)
60代以上の年代に最もよく知られているのはFacebook(フェイスブック)だ。
Facebook一番の特徴は中高年のユーザーが多いということなので、60歳過ぎて初めてやってみるSNSとしては敷居が低い方でもある。
Facebookでよく投稿されている内容はテキストと写真やテキストと動画だ。
リアルな知人と繋がりやすく同じ趣味など価値観の同じ人とも繋がりやすいだろう。
ただ実名制で個人よりもオフィシャル性が強いので個人事業主や政治家も多く利用しているようだ。
勿論個人で利用することもできるが、どちらかと言うと他人の投稿を見るのが主の人より発信欲の強い人向けだ。
そのため家族や友人だけのコミュニケーション目的にはお勧めできない。
「何かSNSを経験してみたい」という動機だけならFacebookは止めた方がいいだろうが、逆に自分がやっていることを少しでも多くの人に伝えたいといった積極的な人ならFacebookはお勧めだ。
・Twitter(ツイッター)
SNSの中でもユーザー数が最も多いTwitterだが、20代のユーザーが多いのがFacebookとは対照的な特徴だ。
Twitterは基本的には匿名制で複数のアカウントを使い分けている人も多い。
そのためFacebookと比較すると気楽に投稿できるのがメリットでもある。
価値観の共有や人との繋がりは他のSNSと概ね共通したものだが、一方通行的な投稿でも気にせず発信できるカジュアル感はFacebookにはないと感じる。
情報収集目的でもTwitterを利用する人が多いので、発信欲の強い積極的な人でなくても初めてのSNSとしては入りやすい。
その意味に於いては時系列で表示されるTwitterだからこそ最新の情報を得ることができると言ってもいいだろう。
・インスタグラム
インスタグラムは20代から40代のユーザーが多く、特に女性比率が高いのが特徴だ。
投稿のテキスト量は少なく写真や動画を主にした発信が多いのも大きな特徴だ。
近年マーケティング目的で使われることも多くなり、コスメやファッションの流行に大きく影響力を持つようになった。
そうだからと言ってシニアの男性には向かないという訳ではない。
テキストではなく写真や動画といった一目瞭然の表現が特徴なので、発信の手軽さやこだわりの趣味を表現するには持ってこいのSNSだろう。
ユーザーに若い女性比率が高いのとハッシュタグで見たい情報を手繰り寄せるので発信ターゲットも絞りやすい。
60歳から始めることを考えるなら、こだわりを持った男性やSNSに時間を費やしたくない女性にはお勧めできそうだ。
・その他のSNS
40代以上にユーザーが多いラインは60歳以上の方に最もお勧めできるSNSだ。
無料電話やビデオ通話、テキストでのトーク機能は家族や友人単位の少人数ネットワークに最適だ。
最も身近なところで価値観を共有するのに適しているのは言うまでもない。
最大の利点は遠距離のコミュニケーションだ。
ネットさえ繋がればそれがどこであろうと国境の隔たりを感じることなくやり取りできる。
勿論他のSNSにも共通した機能はあるが、ラインが最も敷居が低いのは明らかだ。
ただ、日本で開発された日本特有のSNSだけに世界規模のSNSではない。
主に日本、タイ、台湾、インドネシアでのユーザー数は多いが、例えば韓国ならKakaoTalkが多く利用されている。
私にも韓国人やカンボジア人の知人からラインでメッセージが届くのは、その人たちが日本人と繋がるために敢えてラインを使っているからだ。
もしアメリカ人と繋がるのが目的ならFacebook(Messenger)だろうし、それが中国人とならWeChat(ウィーチャット)ということになる。
動画を投稿するYouTube(ユーチューブ)は60歳から始めるSNSとしては特殊だと言える。
他のSNSと比較するなら最も明確な目的を持って始めることをお勧めしたい。
投稿する人と見る人の目的がはっきり二分化されているのがユーチューブで、情報を得るだけなら何の問題もない。
ただ投稿して収入を得るのが目的ならそれ相応の精神的負担も覚悟して始めるのが賢明な判断になるだろう。
他のSNSと違うのはいいね(共感)に等しい高評価だけでなく低評価が存在していることだ。
今は低評価が段階的に視聴者に表示されなくなったが投稿者に確認できるのはこれまでと変わらず、低評価が精神的ダメージに直結するようであればそのストレスは見逃せないものだ。
You Tubeを60歳から始めるならお金儲け目的ではなく単に動画発信を楽しむくらいがちょうどいいだろう。
視聴時間や登録者数に意識を傾けすぎるとストレスが大きくなり楽しむどころではなくなるからだ。
YouTubeで動画発信を楽しみたいなら先ずYouTubeの機能や設定を充分理解してから始めることを勧めたい。
SNSを断捨離するのは?
もしSNSに煩わしさを感じたならきっぱりとやめることも選択肢のひとつだ。
SNSで情報を発信して「いいね」を頂いて嬉しくなったり、まったく知らない人からコメントを頂いて生き甲斐に繋がるならせっかく始めたものをやめることもないだろう。
だがフォロワーのために毎日投稿しなければと気をもんだり、フォロワーの投稿にも「いいね」をタップしなければと神経を使って面倒と感じるならきっぱりやめることで心も軽くなるのは間違いない。
SNSを始めてまだ日が浅いとかフォロワーも少ない内はやめるのに抵抗は少ないだろうが、ある程度長期間やっていてフォロワーも多くなっている場合は少し勇気を伴うだろう。
長い時間を掛け増やしてきたフォロワーやフェイスブックの友達はあっさり捨て切れるものではないようだ。
アカウントを削除すればいいだけだが、いざやめようと思っても未練が足を引っ張るのが一般的のようだ。
断捨離と同じで過去のしがらみを断ち切ることで心が豊かになるのはSNSとて同じことだ。SNSの断捨離は何でもかんでも手を付けてしまった他でもない私自身に一番言い聞かせたい戒めだ。
コメント
saiga様
いつもyoutubuの方も楽しませてもらってますkobaです。ブログを興味深く読ませていただきました。
私はSNSの知識が乏しく、日頃使うのは家族、友人とのLINEくらいで、もっぱら視聴する方です。
実は、来年定年を節目に、特に会社関係の方との年賀状を終了しようと考えておりまして、添え書きする文面を考えていたところでした。
これからも人との関りは持ち続けたいものの、今までよりも気楽な気持ちで付き合いをしていければいいな~などど考えたりしていましたので、、ブログの内容とはテーマは違いますが、今後の人生の人との関り方を考えるヒントになりました。 ありがとうございました。