60歳過ぎてからユーチューブで投稿を始めるなら‼

NoName_13によるPixabayからの画像

私が最初にYouTubeチャンネルを作って投稿したのは定年退職した翌月だった。その時の投稿動機は「何か楽しそう」とか「ひょっとしてうまくいけば年金の足しになるのでは」といった曖昧且つ適当なものだったが現実はそう甘くはなかった。

YouTube投稿を始める前に知っておく心構え

YouTubeの投稿は今も何とか続けてはいるとはいえ、視聴回数や登録者が自慢できるほど多くはないので説得力には欠けるが今だから言えることも少なくない。

YouTube投稿の目的

YouTube投稿の目的は収益、情報発信、趣味、記録などだ。
多くの方が収益目的で始めるようだが収益化できる人は少ないようだ。
私のように60歳を過ぎてからYouTube投稿を始めるなら、収益目的を第一に掲げないことが望ましいと思うのだ。

収益目的が駄目だと言いたい訳ではなく、収益目的で挫折する人が多い現状を知ってから始めてほしいのだ。
三日坊主の私が続いているのも収益は「運が良ければ」くらいに考え、期待せずに継続しているからだ。
今でも一番の目的は趣味だと考えるように努めている。というのもどうしても金銭欲を優先する思考は意識していないと目の前から消えないからだ。

YouTubeの特徴

YouTube投稿はYouTubeの特徴を知ってから始めることが望ましい。
YouTubeもフェイスブックやインスタなどと同じSNSと捉えて間違いないだろうが、YouTubeにしかない特徴も存在する。
その一つが低評価ボタンの存在だ。
他のSNSにはない低評価ボタンはYouTubeだけのネガティブ要素なので、メンタルの弱い人は特にその機能が使えない設定にして始めることも考えておかなければならないだろう。

他のSNSとの違いを情報発信の有効性で考えると、YouTubeは時系列優先ではないので古いコンテンツが忘れ去られる可能性が低い。
例えばFacebookなどは新しい情報優先で配信されるので古いコンテンツは情報の山の中に埋もれてしまう。

SNSで比較した場合に、YouTubeのもう一つの大きな特徴が動画情報だということだ。
つまり写真でも文章でもなく動画で情報を発信をすることになるので撮影と編集が付き物だということになる。
Twitterなら文章、インスタなら写真情報などで、YouTubeはそれらに比べ非常に面倒で手間がかかると言いたいのだ。

YouTube投稿を挫折する原因

YouTube投稿を挫折する原因で最も多いのは継続の難しさだ。
前に書いたように動画の撮影編集作業が面倒なことも一因ではあるがそれだけではない。
ネタ探しに要するエネルギーも他のSNSの比ではないほど大変だと感じる。

収益目的でないのならネタ探しが大変なほど投稿頻度を上げなければいいと思われるだろうが、投稿頻度が少なければ視聴回数も極端に少なくなり情報発信や趣味の目的すら失われることになるのだ。
視聴して頂けるからYouTube投稿が続けられると言い換えることもできるのだ。
つまり情報発信で投稿をする以上視聴されて初めて意味を持ち遣り甲斐にも繋がるが、誰にも視聴されない動画は継続のモチベーションが保てなくなるということだ。

但しYouTubeを記録目的にする場合はその挫折要素に当てはまらない。
友人や家族、会社や仲間内だけの限定配信などをした場合だ。

YouTube投稿を始める前に決める重要な事

YouTubeで視聴者数を増やしたいなら発信するジャンルやテーマを決めておくことが重要になる。
例えば旅行、DIY、how to、動物、車、田舎暮らし、農業など、情報を特定することが登録者を増やすことに繋がる。
そしてそのジャンルによって視聴ニーズの大きさが変わるので、YouTubeチャンネルの育ち方に影響を及ぼすのだ。

しかもジャンル選びは継続にも直接影響を及ぼす。
私も退職後の夢でもあった海外の旅を発信しようと、世界を歩くというテーマで発信したこともあるがコロナ禍で継続できなくなった。
どれだけ車好きであっても自分の車だけでYouTubeを継続するだけのネタ作りは難しいし、中にはネタ作りのために家やバスを買う人もいるくらいだと付け加えておこう。

YouTube投稿を始める前に決めることはジャンルやテーマだけではない。
動画スタイルもそのひとつだ。
自身の顔や声を出すのか出さないのかや、情報重視なのか癒し重視なのかも決めておいた方が賢明だ。
私が継続している今のチャンネルは動画を投稿しながらスタイルを変更しているが、その分チャンネルの成長に悪影響を及ぼしていると自覚しているからだ。
できることなら最初から一貫性のあるスタイルで動画投稿する方が回り道をしなくてすみそうだ。

YouTube投稿で必要になる知識や楽しさ

YouTubeを楽しみながら継続するには、できる限り多くの知識を持って始めることがお勧めだ。
カメラの知識、撮影編集の知識、動画の知識、サムネイル写真の知識、動画タイトルの知識、YouTube設定の知識、ジャンル需要の知識などだ。
私は投稿しながら少しずつ勉強したが、できることなら最初から持っていればその分回り道は避けられる。

私が最初に安価なアクションカム1台を購入して撮影を始めたのは、海外旅行に持って行くのが条件だったからだ。
軽くて手軽でどんな場所でも撮影できるだろうと考えたのだ。
その後ジャンルを替えて投稿するようになりミラーレスカメラを買い足したが、そのカメラの使い方を覚えて行くに従い撮影や編集も段々と楽しいと思えるようになっていった。

私のYouTube経験で言えるのは楽しさは後から付いてきたと言うことだ。
撮影が楽しめるようになるまでは、撮影編集共にとにかく邪魔くさいというのが正直な印象だ。
しかし手を抜けば抜くほど楽しさも失われるということが最近分かってきたことだ。

動画の撮影や編集を手を抜かずに一生懸命取り組んでこそ楽しくなるが、投稿頻度を気にするあまり手を抜いたのでは楽しさを犠牲にしかねない。
楽しくもなく辛いことをやり続けることは第二の人生に相応しくない。

私の場合カメラや動画の撮影編集の知識がゼロから始めたので、楽しさよりも面倒な気持ちが長く続くことになった。
もちろん今でも面倒な気持ちが勝ることもあるが、少しずつ楽しさも分かるようになってきたというのが正直なところだ。
それというのも編集段階になって使い物にならない動画の数はいまだに少ないとは言えないからだ。

露出不足に露出過度、更にはピンボケや手振れなどが少なくないのはカメラや動画撮影の知識が乏しいからだ。
勿論知識だけではなく経験を増やさなければ気に入った映像を撮ることはできないが、その知識や経験が増える楽しさはYouTube投稿を通して知り得たものだった。

YouTube投稿はとにかく面倒で邪魔くさい。例えば散歩をしながら小さな季節の花を見つけてはスマホで写真を撮り、家に帰ってインスタに投稿するのと、数百回の動画撮影をして家に帰ってから10分の動画に編集作業をして投稿するのことを想像すればその差は歴然だ。
しかしその面倒で邪魔臭くさいと感じることを克服できて初めてYouTube投稿が楽しくなると言ってもいいだろう。

動画撮影のカメラ選び

定年退職してからカメラを趣味にする人は少なくないが、どちらかというと動画撮影よりは写真撮影を趣味にする人の方が多いようだ。
動画と写真でカメラ選びの違いを考えると、写真はレンズなどに結構な予算を掛けている人が多い。
写真に比べ動画撮影の場合は低予算で始める人が多いようだ。

一概には言えないが高額な機材を買えば品質のいい映像が撮れるというものでもないので、もし動画撮影を始めるなら安価なカメラで試すのがお勧めだ。
安価といっても分かりにくいが撮影する目的によってアクションカムやデジタルカメラを選んだり、最初からモチベーションを上げたいならミラーレス一眼カメラを買ってもいいだろう。
但し高額なフルサイズセンサーを搭載したようなカメラは重いので、特に高年齢になってから動画撮影で使いこなすのは体力的にも難しい。

どんな動画を撮りたいのか考えると自ずとカメラ選びに通ずるので以下を参考にしてほしい。
・自転車やバイク、自動車などの車載動画なら振動にも強いアクションカム
・主に家の中で撮影したいなら明るい広角レンズのミラーレスカメラと三脚や照明など
・登山動画なら手振れに強いアクションカムや軽量なミラーレスカメラ
・釣り動画なら防水性の高いアクションカムやコンパクトデジカメ
・旅行動画なら軽量コンパクトなコンパクトデジカメやミラーレス一眼カメラ
・歩きながら撮影したいならジンバル機能付きのオズモポケットなど
・スマホで動画を撮りたいならスマホ用三脚やスマホ用ジンバルなど
・お洒落な動画ならF値の低いレンズ付きのAPSCセンサー以上のミラーレスカメラ