連休明け会社に行きたくない人は!

連休明けの仕事やめたい病

今年入社した新人:「今日から仕事か~行きたくないな」
その新人電話で:「申し訳ありません、今日体調が悪くて休ませて下さい!」
上司(課長):「遊び過ぎじゃない?明日からはちゃんと出社するように!」
新人、電話後の独り言:「病気じゃないけど遊び過ぎじゃないわ、会社に行きたくないのはお前のせいじゃ」

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会社に行きたくない新人の場合

会社に行きたくない人は何かと会社で問題を抱えている人が多いと言える。
例えば人間関係やクレーム処理などの苦手な仕事、会議やミーティングでの緊張などだ。
そのような行きたくない理由を誰も分かってくれない場合は、そのままそれが退職理由の本音になってしまう。

例えばこのような場合、共感してくれる同僚がいるだけで退職を踏みとどまる理由になる。

1年先輩:「仕事終わったら一杯どう?」
新人:「話し聞いてもらえますか?」
会社帰りの居酒屋で
先輩:「おれも去年入社してからあの課長には泣かされたわ!」
新人:「えっ!先輩もですか?」
先輩:「いや、俺だけじゃなくてうちの課にいるみんなそうだよ、誰も言わないだけで」
新人:「そうなんですか?僕はこの会社ではこれが普通なんだと思ってました」
先輩:「普通な訳ないだろう、あれが普通ならサラリーマンなんかこの世からいなくなるよ」
新人:「じゃあ先輩はなぜ辞めずに続けてるんですか?」
先輩:「俺だって辞めたいよ!でも転職するならもう少しスキルを上げてからと思ってな、それにあの課長だっていつ転属になるかも分からないし、ずっと一緒じゃないだろうから」
新人:「なるほど!そうですよね、このまま会社辞めても何も残らないですよね」
先輩:「会社自体はいい会社なんだから辞めるにしてももう少し自信を付けてからだな」

このように同期ではなくても共感してくれる人の存在が、挫けずに会社に行こうと背中を押してくれることに繋がる。

優秀な人ほど人材マネジメント能力に問題がある

ブラックと言われる会社と離職率は比例する。
また離職率の高い部署の責任者は、マネジメント能力が不足していると評価される。
優秀な人と言われているのは営業数字を上げて評価されてきた人のことだ。

一般的な企業ではこれまで営業数字だけが評価の基準とされてきた。
ところが今のように人材不足の時代ではその評価基準だけでは企業がなりたたなくなってきたのだ。

企業の課長や部長は営業成績が評価されて今の役職地位を得ている人がほとんどだ。
この人たちの共通点は、若い時から営業成績が優秀で自分にも部下にも妥協しない厳しい仕事姿勢を貫いていることだ。

しかしそれこそが問題だと言っていい。
基準が営業成績なのでできない者には更に厳しく突き放し、人格的に余裕がない場合が多い。
と言うより気がかりなのは自分の成績だけを気にしていることだ。
課長の場合は自分の課の営業成績であったり、部長の場合はその部署の成績だ。
課の成績が上がらなければ部下にプレッシャーを与え、部下の成績ではなく自分の評価を上げようとするのだ。

その結果離職率は上がり、人材はいつまでたっても育たない悪循環に陥っていくことになる。

優秀な人材ほど会社を去っていく

社員評価に問題があったりマネジメントスキルの低い会社で多いのが、優秀な人材ほど続かないということだ。
数年勤めて仕事のスキルが上がり、やっとこれから会社のために貢献してくれるだろうと期待したと同時に退職されることが多い会社だ。

このような優秀な人材にも不安や不満があるのを見て見ぬふりしている会社や上司は、これからの人手不足時代に会社を存続させるのも難しくなるだろう。
人手不足倒産を招きかねないということだ。
事実人手不足倒産は今全国で急増しているのだ。

優秀な人材ほど自分の価値を正当に評価してほしいと望んでいるが、昭和から続く日本らしい会社ほどそのような優秀な人との思いに隔たりを感じる。

これからのサラリーマンは価値を買われる時代

大手人材会社がこれほど成長している理由を知れば、人材の評価にどれだけの違いが生じているのかうかがい知ることができるだろう。
現在は人材の評価価値が高値で取引される時代だ。

新人から何年もかけてやっとエンドユーザーである顧客に評価されるようになった人材を、みすみす退職させてその価値をライバル会社に売られると考えれば人材マネジメントの重要性は言うまでもない。

実はサラリーマンの多くはお金だけで会社を選んでいるのではない。
こんな風に言うと先ほどから言っていることに違和感を感じるだろうが、サラリーマンも人である以上望みはお金だけではなくいろいろあるということだ。

それは人によって様々で、一概に「給与を上げるから」で解決できるものではない。

サラリーマンのやる気を引き出し転職させない

これからの時代はそれぞれの人材に合わせたきめ細かいマネジメントが必要になるだろう。
研修やセミナーを外注し、新人教育に関心も持たずに部下の悩みや不満が何かを知ることはできるはずもない。

部下の悩みや不満は人それぞれで、たまに行われる社内アンケートに本音を書く者は誰もいない。

だがその本音の悩みや不満を解消することも大切なマネジメントのスキルになっている。
これらを間違った解釈すれば「部下の甘やかし」ともとれるが、逆に言えば「上司の怠慢」になるからだ。
やっと育てた部下を転職させてしまっては元も子もないからだ。

勿論課長クラスのマネジメントスキルにはリーダーシップ力やコーチング力も欠かせないが、最も基礎とされる現状分析や洞察力の中にチーム内ストレスの分析として部下の悩みや不満を重要視しなければならないところだ。

本心からストレスのない部署や会社となれば、連休明けに会社に行きたくない部下はいなくなるだろう。

突然退職する人たち

今年の夏季休暇も終わったがそのまま会社に現れない部下はいなかっただろうか。
休暇明けの初日は「体調が悪いので休みます」と連絡をしてきたが、次の日も定時前になっても顔が見えない。
その時総務宛に電話があり「〇〇弁護士事務所の〇〇と申しますが~」から始まり部下の退職宣言を聞くことになる。

近年増えている退職代行サービスだ。
有給休暇が残っている場合は当然有給休暇消化後の退職となるが、残っていなくても期間の定めのない雇用契約の場合は二週間後の退職宣言となる。

このような退職は円満退社とは言えないが、職場か本人どちらかに何らかの問題があるとしか思えないのは私が古い考えの人間だからなのだろうか。

勿論その日からその部下が顔を見せることも電話をしてくることもないが、困るのはその部下と同じ課で仕事をしている人たちだ。
引継ぎも無しにその退職者の仕事を解決していかなければならない。

少し調べて見ると数万円~十万円程度でこの退職代行サービスを受けることができるようだ。
時代が変わったとはいえ、呆気ないほどに感じるこのような退職は年々増えているようだ。

会社に置いている私物が気になるが、その退職代行サービスから本人着払いで郵送するような指示があるらしい。
それでなくても急に来なくなった人の影響で仕事が複雑になっているのに、その張本人の私物を片付け箱詰めして郵送するのはどんな気持ちなのだろうといらぬ心配をしてしまう。

そんなことにならないためにも人材マネジメントの基礎を怠ることはできないだろう。

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