ドライブレコーダーは証人以上の働きをする

ドライブレコーダーの重要性

連日のようにあの常軌を逸した煽り運転の報道が続いているが、自分には降りかかってこないとも限らない。
もし煽り運転や事故に遭遇した時は状況証拠を記録してくれるドライブレコーダーが証人以上の働きをしてくれる。

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ドライブレコーダーの必要性

ドライブレコーダーは「警察官を乗せて走っているようなもの」と表現されるほど、状況証拠を残してくれる。
もし事故に遭った時はこれほど力強い味方は他にはないほどだ。

例えば自分が道路を普通に走っていた時、道路脇のスーパーの駐車場から安全確認をせずに車が出てきて衝突したとする。
その相手は自分の過ちだと丁寧に謝罪し警察に事故届を出して一件落着となるが、後日相手側の任意保険会社から電話が掛かってきて驚くことになる。

保険会社の人が言うには「安全確認をしなかった方が過失責任は重いもののあなたの車も動いていたからには過失責任がないとは言えないので、そちらの過失負担の3割は差し引かせて保険金を支払います。」
その保険会社の女性担当者に交渉し、こちらの過失割合を2割にして頂くのがやっとだったが、よくよく考えて見ると私には何の落ち度もない。
相手もそれは認めていると訴えても「車が止まっていた証拠はありますか?動いていたなら過失は免れません」との一点張りだ。

確かに急ブレーキは踏んだが止まったのが先か衝突が先かは覚えていない。
こんな時に状況証拠があり、急ブレーキを踏んで先にこちらの車が止まっていたことを証明できれば過失ゼロということになる。

これは実際私が経験したトラブルだった。
しかも5年程度の間に同じ経験を2回している。

実はどちらの事故の時もドライブレコーダーを設置した車に乗っていたが、一度目はドライブレコーダーのことを忘れていて気が付いた時には上書きされて消えていた。
二度目は相手の方がたまたまいい人で、「私の不注意なので保険で賄えない分もこちらで責任を持ちます」と言って下さった。

どちらも軽微な事故であったのと、相手がたまたま理不尽な人でなかったことが幸いした。
しかしいつもそうだとは限らない。
もし相手が理不尽な人であったならと思うと状況証拠だけが頼りになるだろう。

ドライブレコーダーの種類

・360度型ドライブレコーダー
文字通り360度録画されるので一番お勧めのタイプだ。
基本的にはフロントガラス面の上部に設置するので、運転者や窓枠など死角もできる。
しかし前方は勿論、車内からサイドや後方も窓ガラスを通して撮影されるのは、もしもの時にこれほど頼りになる状況証拠は他にないだろう。

・前方後方一体型ドライブレコーダー
360度型の次にお勧めなのがこのタイプのドライブレコーダーだ。
これも360度型と同じようにフロントガラス上部に設置するが、360度型との違いは車の両サイドが記録されないということだ。
つまり後部座席窓から後ろは何とか撮影することができても、運転席と助手席の窓から見える範囲は死角になるようだ。

・前方後方分離型ドライブレコーダー
このタイプはフロントガラス上部とリアガラスに設置するドライブレコーダーだ。
このタイプの特徴は何と言っても車内が撮影されないということだ。
自動車メーカーがドライブレコーダーを標準搭載しない理由と重なるが、車内を撮影するということはプライバシー侵害の危険性があるということになる。

・前方型ドライブレコーダー
昔からある前方だけを記録するドライブレコーダーで、最も普及しているタイプだ。

・スマホ、ドライブレコーダーアプリ
いわゆるスマホのカメラ機能を利用して開発されたアプリだが、アプリによってドライブレコダーとしての機能にも違いが大きく無料のアプリは広告が表示されるなど使い勝手も様々だ。
スマホはあくまで主のドライブレコーダーの補助的に使うのがお勧めだ。
フロントガラスにスマホ用のホルダーを設置し、必要に応じて使いこなすのがベストだろう。

※損保ジャパン日本興亜の無料アプリ
http://www.sjnk.jp/app_pc/safetysight/

ドライブレコーダーを設置するには

ドライブレコーダーを設置しない理由は「高額だから」とか「自分には必要ない」「使い方が分からない」「自分で設置できない」などだ。

そこでドライブレコーダーの相場を調べてみた。
前方型(前方のみ) 1万円~3万円
前方後方分離型 1万5000円~4万円
前方後方一体型 1万5000円~4万円
360度型             5万円~6万円

あまりにも安価な商品は性能や耐久性に不安があるように感じる。
取り付けは自分でもできないことはないが、車屋さんかカー用品販売店でお願いする方が安心できる。

シガーライターソケットに差し込んで配線剥き出しでも悪くはないが、やはり見た目や運転に支障をきたすようでは問題がある。
かといってピラー(車の柱)内に配線を収める場合も、エアバック不良に繋がらないよう注意が必要だ。

ドライブレコーダーを使う場合の注意

ドライブレコーダーの情報はSDカードやマイクロSDカードなどに記録され、容量が一杯になると古い情報から上書きされるものがほとんどだ。
購入時に付属で付いているメモリーカードは8GB程度の小容量のものが一般的なので、容量が一杯になって上書きされる時間も早い。
しかも綺麗な映像で録画しようと設定を上げると数分で上書きされることもあり得るので、大き目の容量のメモリーカードに買い替えておくことをお勧めする。

私の経験では事故の衝撃で数分前からの録画を残す機能も、エアバックも出ないかすり傷程度事故の衝撃では記録が残ることはなく上書きされてしまうのだ。
上書きされてからでは証拠映像にはならず後の祭りということになる。

ドライブレコーダーによってはスーパーなどで駐車中に車から離れていても、人の動きに反応して記録するような商品もある。
要するに当て逃げ防止対策だ。

360度型や前歩後方一体型の車内まで撮影できるドライブレコーダーを取り付ける場合に、他人を乗せた時のプライバシー保護には注意が必要だ。
「車内を録画していますがよろしいですか?」と了解をとるなどの気遣いは当然必要だ。
そして自らも録画録音されていることを常に意識し、安全運転は勿論人に聞かれて恥ずかしい言動は注意しなければならない。

「ドライブレコーダー録画中」ステッカー

ドライブレコーダーを付けるということは、自分自身も安全にマナーを守った運転をしなければならない。
記録されるのは映像と音声だけではなく、スピードや前の車との車間距離などの情報も同時に記録されるドライブレコーダーがほとんどだ。

自分がルールを守って安全運転をしていても、後続車から煽られたりすることも否定できない。
そこで煽り運転を予防するために「ドライブレコーダー録画中」のステッカーをリアガラスに貼るのが効果的でお勧めできる。
例えステッカーだけでも録画されているとなれば前の車に嫌がらせをすることはできないだろう。

特にシニア以上の人にはドライブレコーダーと録画中ステッカーはお勧めできる。
車トラブル予防と安全運転の意識向上に役に立つ。
もしもの場合は警察官を乗せている以上に頼りになるのは間違いなさそうだ。

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