自営業でも悠悠自適は手に入る!


自営業の悠悠自適は自営業定年

同世代の自営業の人に「定年になったので退職します」と言ったら、「サラリーマンは定年があっていいですね。これから悠悠自適ですね」などと羨ましがられたが、自営業の人にも悠悠自適な最後の人生を送ることはできる。

跡継ぎがない自営業の人であれば、事業を閉鎖するか半分に縮小して自分の時間を作るように考えれば返ってサラリーマン退職者より充実した悠悠自適生活を送ることができそうだ。
跡継ぎがあるならその人に責任のある仕事を引き継いでもらい、自分の時間を優先することもできそうだ。

1. 悠悠自適の意味
2. 自営業とサラリーマンの違い
3. 自営業の人が思いきれない理由
4. サラリーマンも定年で悠悠自適に慣れる訳ではない
5. 自営業の人にこそ叶えてほしい最後の人生とは
6. 長年の商売人としての価値観を変える

1. 悠悠自適の意味

悠悠自適とは、お金持ちがお金の心配をせずに好きな事をしてのんびり暮らすことのように受け取られがちだが、どこで調べてもお金のことは一切出てこない。
いくらお金があっても煩わしい俗事に追われていたり、落ち着かないとか楽しくない過ごし方では悠悠自適とは言えないのだ。
例えお金持ちではなくても落ち着いた心でのんびりと自分の思いのまま過ごすことができていれば、それこそが悠悠自適と言える。
お金さえあればすぐに悠悠自適に過ごせると考えていたが、悠悠自適はそんなに簡単には手に入るようなものではないようだ。

2. 自営業とサラリーマンの違い

自営業の人がサラリーマンと違うのは、仕事を辞める年齢を自分で決められることにある。
サラリーマンは否が応でも決められた年齢に達すると一度仕事を辞めなければならず、それでも仕事がしたければ再就職の道を探すことになる。
自営業の人は定年制度がないので、その気になればいつでも仕事を辞めることができるだろう。
しかしその定年という切っ掛けがないだけで踏ん切りを付けることができない人がほとんどのようだ。

サラリーマンのように仕事を辞めてしまわなくても、責任や仕事量を減らすこともできるのに年齢を決めて計画的に実行できる人は少ないようだ。

3. 自営業の人が思いきれない理由

自営業の人が仕事を辞めたり半分に減らせない理由を探ってみればお金だけの理由ではなさそうだ。
中には事業借入金の返済が終わっていなかったり、資産と相殺しても残る物がないといった事情を持つ人もあるだろうが、ほとんどの場合は仕事より楽しい日々の過ごし方が見つからないといった理由が本音のようだ。

もちろんゴルフや旅行など仕事をしているより楽しいと思えることは知っていても、毎日となると楽しめるとは思えない。
これらの趣味も仕事をしていてたまにやるから楽しめると思っているからであって、毎日仕事以上に充実して打ち込めるものを見つけることができないのだ。

4. サラリーマンも定年で悠悠自適になれる訳ではない

サラリーマンの場合は決められた年齢になったら仕事を辞めなければならないというだけで、ただ仕事を辞めたからといって悠悠自適になれるわけではない。
自営業の人が思いきれない理由と同じで、心静かに自分の思うように過ごすための何かをそうそう簡単に見つけることはできないのだ。
結局何か仕事を見つけて時間を遣り過ごすことが一番の幸せなのだと考えるところに落ち着くのだろう。
人によってはそれがたてまえではなく、仕事に遣り甲斐と幸せを感じている人も多いだろうからそんな人生を決して否定しようとは思わないし、それこそが悠悠自適なのかもしれないと思えてしまうこともある。

5. 自営業の人にこそ叶えてほしい最後の人生とは

自営業の仕事に生き甲斐を感じることができるならそれでもいいが、大きなストレスを感じながら続けているなら一度リセットする勇気を持ってほしいところだ。
長年培ってきた仕事に終止符を打つことは生半可な思いでは実行できないだろう。
事業を始めた時と変わらない勇気が必要かもしれないが、惰性で仕事を継続し、病気などで引退するより元気な内に決断することができれば、最後の人生に悠悠自適を経験する希望が持てる。

跡を継いでくれる人がいるなら早い時期に責任を譲り、自分の仕事の負担を減らせば自由な時間を持つこともでき、悠悠自適が手に入るだろう。
仕事の量をコントロールして自由な時間を手に入れることができる自営業だからこそ悠悠自適な最後の人生を送ることが可能なのだ。
「今まで以上に稼いでやろう」などと考えていると悠悠自適は遠ざかって行くに違いない。

6. 長年の商売人としての価値観を変える

今までのお金優先の価値観を捨て、お金とは違うところに価値を見い出せてこそ最後の人生を悠悠自適へと導いていける。
60歳を過ぎて最後の人生といえる頃になれば、お金や時間の価値を今までと変えていくことで豊かな人生に繋げることができるのではないだろうか。
資金繰りや強いストレスの掛かる仕事は後継者に任せ、この仕事は自分にしかできないという思い込みを捨てて楽になればいいだろう。
そうしてできた時間や心を今までにはない価値観で埋めることができれば悠悠自適な最後の人生を送ることができると信じたい。