ネット遺産情報を終活ノートに書くのは60歳でも早くない


スポンサーリンク
【自宅でできる人間ドック】

デジタル遺産を甘く見るな!

「60歳で終活ノートなんて縁起でもない」とか「まだまだ早いだろう」と思われる人も多いだろう。
しかし考えて見ると私たちは、その歳に関係なく明日の命も保証されていない。
しかも60歳を過ぎればそのリスクは高くなっていると考えるのは必然的だろう。

終活ノートを作る最大の目的は残した家族に迷惑を掛けないことだ。
同時に自分の人生の後を濁さない事にある。
今は「人生の終活ノート」だとか「エンディングノート」などが市販されるほど終活ノートの存在意義を深くしている。

終活ノートに書く内容は、財産の在処や遺留品、葬儀や墓の事に始まり友人の名前から本人の経歴や生い立ちまで「そんな事まで必要?」と思える事まで加えられているようだ。
しかし最も必要と思われるのが、預貯金や借入の情報、不動産や保険の情報に加え、それらより最も重要と思われる情報がネット遺産(デジタル遺産)だ。

ネット社会に於いてこの情報が遺族に即座に伝わらなくて大変な損害を招くことになったといった事例も多くなっている。
例えば父親が家族に内緒でFXをしていた場合、病に倒れてからその契約に気付くのに遅れただけで全ての財産を失くしてしまっていたといったことは充分あり得る。
特に信用取引の株売買や証拠金でのFXなどの場合、レバレッジが高いと1日とも待っていられないことすらおきてくる。
時には財産を失くすどころか死んでから借金が数千万に膨らんだといったことが実際におきているようだ。

今はネット銀行の契約者も増えているが、家族が知らない場合も多く、複数持っているカードも家族は正確に把握していないので記録するに越したことはない。
特にクレジットカードは口座との繋がりや、定期的に引き落とされている情報などと共に、暗証番号やパスワードなども記録しておかないと面倒な事にも成りかねない。

インターネットを使うことが多い人はIDやパスワードの数も同じだけ存在するので、終活ノートに文字で記録しておく事をお勧めする。
クラウドなどで情報を記録していても、家族がそこにたどり着くことは難しい場合も多い。
一つのインターネットサービスを解約するだけでも、インターネットセキュリティーが強化されているから近年更に難しくなっている。

これらのネット遺産が問題にされてきたのはまだ最近のことだが、まだまだ自分には関係ないと思っている人が大半だろう。
資産とならないSNSなども亡くなれば「死亡申請」などして解約や凍結しておかなければ迷惑投稿などをそのままにして問題が大きくなることも考えられる。
今、高齢者と言われる人の多くはスマホでSNSを使いこなしている。
ラインやフェイスブック、ツイッター、インスタグラムなど始める時には死んだ時の事など考えている人は少ないだろう。

今後、死なないまでも病気になってしまったら、SNSを止めることすらままならないかもしれないのだ。
そうなれば、その厄介な行為を家族に託すか、お金を払って専門の業者に依頼することになる。
全てのSNSを含むネット契約(アカウントを持っている物)を確実に完全に止めるために、終活ノートに記しておくことをお勧めしたい。

私は100均で買った小さい真っ赤なノートに終活ノート(情報)と貼り付けて作っている。
終活ノートとすることで私が死んだ後、家族が優先して見てくれる可能性が高くなる。
実際作ってみて感じたことは、想像以上に多くのアカウントを持っていて、これを全て解約するには結構大変な作業になるだろうと実感することになった。
この終活ノート作りで、中には自分ですら忘れていてほったらかしにしているネットサービスや、まったく使っていない年会費だけが引き落とされているカードを見つけることができた。

ネット遺産に関わるIDやパスワードなどの情報は特別大切に高いセキュリティーの中で扱わなければならないが、かと言って死んでから家族にも見つけることができない所では自分に代わって処理してもらえない。

これらのネット情報こそ、アナログ的にノートにペンで書いておくのがベストだと感じている。
「自分の子どもたちは若く、ネットなどにも詳しいから何とかするだろう」とは考えないほうがいい。
いくら若くてもIDやパスワードが分からなくてはどうすることもできないからだ。

私もこれまでは自分の記憶ツールとしてクラウドを利用していたが、持ち出さない事を条件にするならば、手書きノートの方がセキュリティーも高いと感じている。
生きている内は書き直す事やノート自体を作り変える事もできるので試行錯誤してみようと思っている。

スポンサーリンク