情報収集が旅行価値を高める

カンボジア:タ・プローム

事前リサーチは旅行準備の基本

今まで行ったことがない地域に旅行をしようと思うと、ツアーに申し込むか旅慣れた人に同行するのが安心できるのだろうが楽しさは半減してしまう。
観光や食事、ショッピングなどの行程も自分の価値観で組まれたものではないので、実際に行って期待値以下であった所は納得できず満足度も下がる。
それに比べ自分で企画した旅行はたとえ失敗があろうと納得できるので満足度は下がりにくい。

旅行を企画しようと思うと情報を得るところからのスタートになるが、行き先が初めての旅行では情報量もかなり多くなる。
情報収集のための媒体としては書籍やテレビ、インターネットなどになるだろうが特にインターネットからは多くの情報を得ることになる。

インターネットと一括りにしているが、SNSやユーチューブなどの動画であったり、旅行ブログやオンライン予約を扱うウェブサイトとその種類は多い。
書籍のようにお金も掛からず手軽に情報収集できるので、どうしてもインターネットを利用することが多くなるが、情報量が多いだけに効率よく自分が求める情報だけを集めるのにはちょっとした要領が必要だ。

情報収集する前にも準備しておくことがある。
それは記録媒体を決めておくことだ。
記録する物を決めておかないと全てを記憶することも出来ず、曖昧な情報では役に立たない事もある。
1時間も2時間もネットサーフィンした結果、収集した情報は一つだけと言ったことにもなりかねない。

手帳やノートに手書きするのも悪くはないが、私はGoogleドライブスプレッドシートグーグルマップに書き留めることにしている。
クラウドなので旅先でスマホによって確認することができるからだ。

記録する物が決まれば次に何の情報がほしいのか具体的に目的を書き出すようにしている。
例えばホテル候補であったり観光地情報、レストランやショッピングモールなどで、ホテル候補なら金額や口コミ情報、立地や条件などだ。
調べる情報の目的によって調べる媒体も変わってくるからだが、それがホテルの金額や口コミならオンライン予約を扱うウェブサイトになるが、注意が必要なのは特に口コミが書かれた日の確認だ。
口コミ件数が200件となっていても、今年になってからの有益なものはほんの数件に過ぎない。
中には7年も8年も前の口コミまで表示されているが、そのころから見ればオーナーや従業員が代わっていたり、設備も古くなってメンテされてなく故障していることもあり得る。
そういった事から1件のホテル情報を集めるのに予約サイトを3件くらいは検索することになる。

また、そういった業者ページからは得られない情報を個人の旅ブログから探すことも多い。
現地ツアーの情報などは実際に体験した人の方がリアリティーがあるからだ。
時にはぼったくられたり置き去りにされたような悲惨な情報は、前もって知ることによりリスク回避できるので非常にありがたいものだ。

しかしインターネットの情報がどれだけ莫大なものだとはいえ、検索の要領を得なければ本当にほしい情報のピンポイントにはなかなか行きつくことができない。
一発で検索できないのはインターネット内のカテゴリーやタグの性だけではなく、検索する側の曖昧差も否定できない。
一度たどり着いたページに再度たどり着けなくて情報を逃すこともよくあることだ。
気になるページは後日であっても簡単に検索できるように、ブックマークに登録しておくべきだ。

当然だろうがインターネットの情報も正しいものばかりではないので、見極めることも必要になる。
日本でも今、兵庫県東部の篠山市で改名の動きがあったり、以前には全国で市町村の大合併が続いたが、そのことによってインターネット内での地理的情報が非常に曖昧になったと言える。
海外でも数年前に降りたバス停の名前が別の名前になっていたり、地名が代わっていることなども稀ではない。
グーグルストリートビューでもあらゆる場所で情報が古くなっていることは否めない。
そこで表示された情報がいつのものでどんな人(どんな会社)の情報なのかを見極め、精査して判断することになる。

旅情報の中でも最も曖昧なのがお金に関する事なのかも知れない。
それが例え飛行機やホテルの料金であっても、少し時間が経てば満室や満席で予約できないなど状況の変化が早かったり、違うサイトに移動するたびに金額差が生じて迷うことになったりする。
海外のレストランともなれば、料理の金額を調べておいても合っていたためしがないほど食い違いが多いのは、やはり物価の変動などで料金が変わる時間が早いのが原因なのだろう。
しかし相場的金額を少しでも多く知っておいた方が、ぼったくりリスクが少なくなることは明らかだ。

何はともあれそのような情報収集が旅行の価値を高めたり、リスクを減らして楽しい経験にしてくれることは間違いないだろう。