定年退職後に趣味を仕事にする幸せ人生とは!

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60歳過ぎて趣味を仕事にすることなどできるのか?

60歳過ぎて定年退職する人も、継続雇用制度で雇用延長を選ぶ場合にもお勧めな生き方がある。
それは趣味を仕事にすることだ。
「何を寝ぼけたことを言ってる」と叱咤されそうだが、本音でそう思っている人も少数派だろうが存在する。

趣味を仕事にしたいと思う人が少ないのは

「稼げない」「本格的にやる自信がない」「家族を養えない」「稼げるまでに時間が掛かる」「趣味はあくまで趣味であって仕事にはならない」と、こんな風に考える人の方が一般的だからだ。
どれも的を得ているので反論の余地もない。

しかしそのような考えは子育て世代や正社員で働いている人たちの一般論だ。
家族への責任や会社での責任が重く圧し掛かる年齢の人たちなら当然の考え方と言える。

だが60歳で定年を迎え最後の人生に差し掛かったならそのような責任も大きく軽減されているのではないだろうか。

特に定年退職したのなら何をやっても誰にとやかく言われる筋合いもないはずだが、毎日趣味などに高じることが見栄や世間体などに邪魔をされて思いきれないことの方が多いようだ。

「いつも遊んでいると思われたくない」「暇そうに見られるのは我慢できない」「気楽でいいですねと言われたくない」といったことだ。

趣味を仕事にしたくても出来ないのは

「できる事なら毎日やりたいことだけやっていたい」というのは誰もが持っている欲求だ。
しかしそれが出来ないのは上に書いた理由よりも「やりたくても出来ない」というのも本音なのではないだろうか。

「毎日のようにやりたいことなど思い浮かばない」「毎日継続する自信がない」「やりたいことを仕事と捉えることができない」といった具合だ。
そもそも本当に打ち込める趣味を持っている人もそう多くはないだろう。

定年退職するような年齢になっても仕事以外にやれることは何もないと言う人も少なくはない。
ましてやそんな年齢になってから新しいことに挑戦するのは勇気もいることだ。
やりたいことを見つけるだけでも至難の技だと言ってもいい。

サラリーマンで人生を過ごした人たちは、自ら発想し行動するということがいつの間にか不得手になってしまっていると言ってもいいだろう。

実はやってやれない理由などどこにもない

「素直になって考えてみるとやってやれない理由などどこにもない」と言えるのは、自信が持てないという本音に対して出来ないという理由付けをして建前としているだけだからだ。

勿論そんな欲求を実現するには捨てるものも多く我慢しなければならないことも少なくない。
趣味を仕事にしたからといって安定した収入を見込めるはずもなく、人並みの生活が保障されることなど程遠い。

そんなこんなことをすべて覚悟した上で趣味を仕事にできるのだ。
しかも最低限の生活基盤があるという条件付きだ。
明日の飯も食えないのに好きなことをやれと言っても出来ないのは当たり前だ。

だがサラリーマンを定年退職するような人の多くは貯蓄や退職金、厚生年金などで最低限の生活基盤は整っているはずだから後は覚悟だけということになる。

趣味を仕事にするのは簡単ではない

実際に趣味を仕事にしてみると容易い事ではないと実感できる。
そもそも仕事の定義にすら当てはめることも難しい状況が長く続くだろう。
辞書の中には「生計を立てる手段として従事すること」とあるが、そんなことを言えば仕事などとは言えないのも頷ける。
ましてやサラリーマンが長年常識にしてきた仕事とは最低賃金制度など労働基準法に守られてきた収入源のことを指しているのは言うまでもない。

それでも敢えて仕事と言いたいのは「何かを作り出したり成し遂げるための行動」も仕事の定義だと考えられるからだ。
そんなことを言えば趣味の定義すら曖昧に考えてしまうが、ここで言う趣味とは「毎日継続できること」「長時間やっても苦にならないこと」「希望や目標が持てること」「労働に賃金対価を伴わないこと」などだ。

もっと具体的に言えば、月に300時間労働して500円の収入であったり、それ以上の労働時間でも経費が上回りマイナスになることも厭わないと言うことだ。

趣味を仕事にする価値観

そんな厳しい世界なのに少数派とは言えなぜ趣味を仕事にできるのかと言うと、そこには夢や希望が大きく関わっているからだ。
60歳過ぎて労働対価を得るために仕事をしても、そこに夢や希望を見い出せないと思えるからなのだろう。
後がない最後の人生に一度くらいやりたいようにやらせてくれと言った思いがあるのかも知れない。

毎日コツコツと辛抱よくできるのは自分だけに見えている夢や希望がハッキリしているからでもある。
サラリーマンの過去を持つ者にとって承認欲求や自己顕示欲を全て捨て去るのは容易い事ではないが、この世界に入った以上そんなものはあまり意味を持たないと思えるようにもなる。

おそらくこれからの時代は年齢に関係なくそんな人「やりたいことを仕事にする人」が増えてくるだろう。
だが我々シニア世代には躊躇する時間もそんなに残されてはいない。

毎日やりたいことをやって生きる生活を楽しみながらできるのは今しかない。