60歳から始めるスポーツとしてゴルフはお勧めか!

ゴルフ人口の半数が60歳以上

60歳になってからゴルフを始めるのもお勧めだが、若い世代にもゴルフの楽しさをしってほしい。
なぜゴルフというスポーツが衰退しているのか探ってみた。

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最近のゴルフ事情

レジャー白書2018の数字を見ると2017年にゴルフ場でプレーした人は670万人だったようだ。
2016年は550万人だったので120万人も増えたことになるがこの数字に疑問を持つ人も多い。
それは2015年が760万人であったことからこれらの数字を信用するなら毎年100万人単位で乱高下を繰り返していることになる。
その原因の一つは1947年から1949年生まれの団塊の世代から上の年代が高齢化でゴルフを辞めている人が多い。
前回の記事でも書いたようにこの団塊の世代を含めそれ以上の人は、若い頃に学生運動をするなど何でも熱くなる人が多い。
ゴルフをしてもとことんやった人たちが老化に伴いゴルフからリタイヤしているようだ。

今の60代はしらけ世代と言われクールな世代ということもあり、定年退職して仕事の付き合いだけでゴルフをしていた人はあっさり止めているのが現状だ。
しかし60歳になってから始める人や、一度止めていても再び始める人も少なくない。
60代で定年になってからゴルフを始める人の中には、夫婦で一緒に始めている人もいるようだ。

経験者を交えて未経験者の話しを聞いてみた

私:60歳になってからゴルフを始めるのはどうでしょう。
経験者:いいと思いますが、何か障害になるものはありますか。
未経験者:したいとは思いますが、60歳過ぎた自分にもできるでしょうか?
経験者:必ずできますよ、上手くなるかどうかは個人差があるので分かりませんが。
未経験者:道具を揃えるのにも結構お金や知識が必要なのではないですか。
私:私は若い頃していて途中20年以上ブランクを置いて50代で再び始めましたが、道具はゴルフをしている知人3人にお願いしたらゴルフクラブとキャディーバックは全て揃いましたよ。
未経験者:どういうことですか?

私:ゴルフを始めるので余った道具があったら頂けないかとお願いしました。先ずその頂き物のクラブで練習したわけです。
経験者:私も使ってないクラブがあるので良ければ使って下さい。クラブを買うのはゴルフがどんなものなのか分かってからでも遅くはないでしょう。

未経験者:ありがとうございます。その他に必要な物はありますか?
経験者:ゴルフシューズやグローブはさすがに頂きものという訳にもいかないので買って下さい。それにゴルフウェアもです。

未経験者:ゴルフウェアはゴルフショップのものでないと駄目でしょうか?

経験者:そんな決まりはないですが、ただ服は襟付きのものであったり、やはり伸縮性があって体を動かすのに適したものがいいでしょう。それにマナーも問われるスポーツなのであまりだらしないのは避けるべきでしょう。

未経験者:コースを廻るのはどの程度できるようになってからが適当でしょうか?
経験者:練習場で球に当たるようになってからでしょうか。と言っても分からないと思いますから1ヶ月程度練習をしてみてから一度平日に私と廻りましょう。
未経験者:平日というのは何か理由があるのですか?

経験者:土日はゴルフ場も混雑して前後で廻っておられる人にも気を使いますが、平日なら予約段階で最後に廻らせて頂くことも可能でしょうから。

私:それがいいですね。やってみると結構楽しくていい運動になりますよ。

日本のゴルフが衰退するのは

今のゴルフ人口の半数は60歳以上が占めているようだ。
特に若い世代でゴルフに興味を示す人は少なく、今後のゴルフ場運営の課題になっている。
なぜ若い世代にゴルフが受け入れられないのか理由は一つではない。

ゴルフと言えば付き合いだの接待と言った、スポーツ本来の楽しさから外れたイメージも邪魔をしている。
特に若い世代はプライベートと仕事はハッキリ分けておきたいと思っている。

一般的にプライベートゴルフの位置付けは、スポーツではなくレジャーと認識されている人の方が多いようだ。
このため若い人からは高額な遊びと受け取られていることも否定できない。
ゴルフがマナーを重視することからも堅ぐるしいというイメージが若者を遠ざけている。

そしてゴルフ人口の比率が60歳以上が高いことで、若い人からは年寄りがするスポーツとして認識されていることもある。
若い世代のゴルフ人口が増えないのはこのような事情が原因になっているようだ。

今後ゴルフ場が生き残るためには

今年に入ってから私が好んで行っていた三か所のゴルフ場が次々と閉鎖に追いやられて非常に残念な思いをしたが、今後ますますこのように閉鎖されるゴルフ場は増えるだろう。

課題は多くあるだろうがやはりゴルフ人口を若年層から男女問わず増やす努力をすることだろう。
しかしどう考えても今の日本のゴルフ場は誰でも気軽に楽しむレジャー施設にはなっていない。

高級なクラブハウスに綺麗なロッカー室、レストランではレジャー施設特有の割高な料理に風呂まで付いている。
コースではリモコン付きのカートや、GPSの付いたタブレットまで装備されたところもあり至れり尽くせりだ。

このような高級レジャー思考では若年層に敬遠されても仕方ない。
更に堅ぐるしいマナーによってプレー時間まで制限されていてはゴルフ人口が増えないのも納得できる。

かと言ってマナーを緩く人件費を削ってサービスを減らせば今までの60代以上のリピーターを逃がすことになることは確実だ。

しかしどの道閉鎖に追い込まれるなら、海外のゴルフ場のように設備経費を最低限にしてコース管理を充実させハーフターン休憩なしのスルー専用コースをもっと増やすべきではないだろうか。
最近このようなスループレーのニーズは急に高まっているようだ。

そこで常々思うのは紳士のスポーツと捉え、カントリークラブの名を持つメンバーシップのゴルフ場と、家族でも楽しめるレジャー要素の高いゴルフ施設を用途分けすることだ。

今年閉鎖に追い込まれた三か所のゴルフ場も決してコースが悪いわけでもなく料金も安く、ビジターにとってはコストパフォーマンスに優れていた。
しかしこのような中途半端なゴルフ場が今一番廃業に近いのは間違いないようだ。
安くしないと客足は遠のくが安くするとコースが荒れて高齢ゴルファーに敬遠される悪循環だったようなのだ。

ゴルフの魅力

ゴルフはイギリス発祥で紳士のスポーツと認識している人も多いが、中国やオランダなど世界のいたるところに発祥説があり定説もないのが現状だ。
日本では紳士のスポーツ認識ばかりが持てはやされたようだが、今となっては返ってそれが衰退の要因にもなっている。

ゴルフはスポーツであってレジャーの側面をもっているところが、誰でも楽しめる要素でもある。
スポーツとしては野球やテニスのようにボールを打つ楽しさや、サッカーやバレーのようにボールを追う楽しさもある。
スキーやサーフィンのように個人競技であるのにスコアによって空手や柔道のような対戦をすることもできる。
それなのに審判を必要とせずハッキリとした数字で優劣を見極めることができるのだ。

そして春夏秋冬を肌で感じ、その時々の景色と自然を楽しむことができる。

ゴルフは力を必要とするドライバーショットや力は必要ではないが繊細なパッティングなど真逆とも言える要素が混在するところも魅力の一つだ。
そしてその人の性格や性分がプレースタイルに顕著に現れ、18ホールのプレーが人生そのものだと表現する人もいるくらいだ。

こんな楽しさに満ち溢れたスポーツが他にあるだろうかと力説したいほどゴルフは魅力的なのだ。
しかしこの魅力はやって初めて体感できることだ。

今後もっとゴルフ人口を増やしこの魅力を伝えていくには、その障害となっている堅ぐるしさや高級志向の先入観を取り払い、体験する入り口を増やしていくことだと考える人も多いのではないだろうか。

60歳から始めるスポーツはゴルフがお勧め

経験がない人でも60歳から始めることもできるスポーツとしてはゴルフは持ってこいだ。
私などは退職してからほとんどゴルフ場には行っていないが、家の8帖程度の空き倉庫に練習設備をDIYで設置しゴルフクラブを握らない日はない。
今は週一で練習場にも行き体力維持の一環としてゴルフを利用している。

ゴルフ仲間には「練習ばかりして何が楽しい」と批判的意見も頂くが、毎日体を動かす理由付けとして考えている。
それこそ何の目的もなく筋トレする方が継続するのが難しい。

70代でゴルフをされている方でもコース上では敢えてカートには乗らず歩いて廻られる方も多いが、歩くことが健康にもたらす恩恵を考えてのことなのだ。

今女性のゴルファーもよく目にするが、60代でゴルフを始めるなら夫婦で楽しまれることが最も望ましい。
ゴルフによって同じ価値観を共有し、心豊かな老後に繋げることにもなるだろう。

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