ガラケーから簡単スマホに変える選択肢は?

photoBさんによる写真ACからの写真

簡単スマホと普通のスマホはどう違う?

60歳以上のスマートフォン利用者がフィーチャーフォン(ガラケー)利用者を追い越し60%に達しているのだそうだが、その裏ではドコモなどキャリア通信会社の努力(思惑)が影響していると思われる。
60歳以上の人に簡単スマホが多く売られているが、簡単スマホと普通のスマホはまったく別物だと感じることがある。

簡単スマホが簡単ではない理由

もちろん現在普通のスマホを使っている人が歳を取ったからといって簡単スマホに買い替える人はいないだろ。
それこそが簡単スマホが決して簡単ではない理由だ。

いまだにガラケーを使っている人がスマホに買い替えないのは「スマホは操作が難しそう」とアンケート調査のトップ理由になっているが、「ガラケーが使い慣れている」というのが本音ではないだろうか。

それではどうして簡単スマホに買い替える人が多くいるのかと言えば、ガラケーを持っている人が買い替えを検討するときドコモやauなど店舗を持っているキャリアの通信会社で相談をすることが大きな理由のひとつになっている。

ガラケーユーザーに「ガラケーと同じように簡単に操作ができるスマホがあります」という誘い込みを掛けられて納得してしまうのだろうが、なぜ簡単スマホが簡単ではないと感じるのか理由を挙げて見よう。

本来なら普通のスマホを使っているユーザーが尚更簡単に使えるスマホだというのなら分かるのだが、普通のスマホユーザーには解決できない問題点の要素が多すぎることだ。
現に私も簡単スマホを持っている人から相談を受けたことがあるが、解決できないことが多くあった。

その相談とは「海外旅行に行くので使いたいアプリを入れてほしい」とか「文字を大きくしてほしい」といった内容だったが、機能制限されているのか解決してあげることができなかったのだ。

要は簡単スマホは普通のスマホと一括りにできるものでもなく、ガラケーからスマホに移行する導入段階のものでもないということだ。
簡単スマホを使い慣れた人は簡単スマホしか使いこなせず、普通のスマホを使い慣れた人もすぐに簡単スマホは使いこなせない。
どんなスマホであっても使いこなしている人はただ使い慣れているだけということだ。

文字入力も慣れ以外の何ものでもない

現在発売されている簡単スマホは概ねフリック入力に対応していないようだ。
フリック入力とはキーの上を上下左右に滑らせて文字を切り替える入力方式だが、簡単スマホの場合はガラケーで使い慣れたトグル入力しか選択できない。

しかもある程度の力で押し込まないと文字が変わらない。
最近発売された簡単スマホはソフトタッチが選択できるようだが、このトグル入力タッチ操作もフリック入力に慣れた人にとっては返って難しく感じるくらいだ。

もちろん普通のスマホでもトグル入力に切り替えることは可能で、入力操作だけの理由で簡単スマホを選択するのは理にかなっていない気がする。

簡単スマホを買った人のリスク

簡単スマホを選んだ理由はキャリア通信会社の店舗で勧められたからであって、家族や友人に勧められたからでも自分の意思でもない人が多い。
そして分からないことを家族や友人に聞いても簡単スマホを使っていない人には教えてあげることが難しいのだ。

このことが簡単スマホを買った人の一番のリスクと言ってもいいだろう。
結局何かあれば簡単スマホを買った店舗に行って解決することになるが、それこそが大手通信会社の思惑なのだろう。

大手通信会社の店舗で相談をしても利益重視の仕掛けの罠にハマるのが関の山だ。
そのことは少し前の「千葉県内ドコモショップのクソ野郎事件」で「ベタ付け」という言葉から裏付けされている。

そういう私も長年(20年間)ドコモのユーザーなので、ざっと計算しても200万円以上のお金をドコモに支払っていることになる。

そんな私の経験でもドコモショップで「解約についての説明を求めたら応対していた女性の顔色が変わった」とか「契約内容変更(減額に繋がる料金見直し)のための手続きがなされていなかった」といった経験を持っている。
このことからもドコモショップが僅かな売り上げ減にも敏感な体質にあることは充分うかがい知ることができる。

それでも私がドコモの契約を継続している理由は、大手通信会社という安心感と信頼を何とか保っているためだ。

簡単スマホの選択肢は必要ない

携帯電話の機能を電話や写真くらいしか使わない人はこれまで通りガラケーを使って何の問題もないだろうし、例えばラインなども使いたいなら普通のスマホを買った方が問題なく使える。

簡単スマホはラインですら文字サイズを変更できないなどの機能制限をしている場合も多いが、高齢者向けと言いながら高齢者に優しくないことも稀ではないのだ。

ラインを使いたいと思う高齢者なら普通のスマホに慣れることもそんなに難しいことではないだろう。
今ではスマホ画面を簡単スマホのようにカスタマイズするアプリもあるので、画面の使いやすさの点でも解決できる。
普通のスマホを選択する一番のメリットは、家族や知人に設定など難しいことを手助けしてもらえることだ。

そもそも簡単スマホが作られた理由は、人口比率の高い60歳以上の人たちに何とかスマホを売りたいがための戦略でしかないと言わざるを得ない。