キャンプにはない車中泊ひとり旅の価値とは

ノートで車中泊ひとり旅を実践しています

車中泊旅行のキャンプやツアー旅行にない楽しさとは・・

63歳にもなってなぜ車中泊でひとり旅をしたいと思ったのか、そしてそこにどんな価値を見つけようとしているのかはまだはっきりとはしていない。
一番大きな動機は冒険心だと言いたいところだが、その動機すら曖昧なのが正直なところだ。

車中泊ひとり旅が海外旅行の代わりになるのか?

定年退職したら海外ひとり旅をしようという夢を持ちながらサラリーマンを続け、やっとその夢が叶えられる定年を迎えた。
誰もが65歳まで継続雇用で働く中、敢えて61歳で雇用延長を打ち切って退職したのは仕事に縛られずにやりたいことがあったからだ。

そのやりたいことのひとつが海外ひとり旅だった。
仕事を続けながら1週間以上も旅行する勇気もなく、そんな器用さも持ち合わせてはいない。

いざ退職して海外ひとり旅を実行しようと計画を練るが何度も諸事情に阻まれ計画変更することになった。
ここでも優柔不断の悪癖に邪魔をされることになった。
私より早くに退職した先輩方の「わしも一緒に連れて行け」という言葉に反抗することができずひとり旅にはならなかったからだ。

それだけではなくひとり旅に旅立つ前日に関空が台風の影響で使えなくなって直前キャンセルしたり、今年はコロナで直前キャンセルを余儀なくされた。

このままではせっかく早期退職してまで夢見た海外ひとり旅が叶えられそうもないので、その代わり思いついたのが車中泊ひとり旅だ。
決してキャンプや車中泊が世間で流行っているからではない。

車中泊ひとり旅の価値とは

海外ひとり旅で最も期待するするのは知らない文化に触れる楽しみだ。
旅先で知らない言葉に苦労しながらコミュニケーションをとったり初めて食べる料理に出会ったりすることが喜びに繋がる。
しかしコロナ禍での車中泊ひとり旅は出来る限り人との触れ合いを避け、食堂やレストランでの食事も控えるのが原則だ。
このように海外ひとり旅での一番の価値を車中泊ひとり旅に求めることはできないということだ。

海外ひとり旅で次に期待することと言えば国内旅行では味わえない心地いい緊張感だ。
海外では常に小さなトラブルと遭遇するが、その都度解決する度に満足感を得ることができる。
音楽で繰り返される緊張したテンションコードから解決するようなハーモニーの心地よさに似ているが、眠くなるような緊張感もないツアー旅行では味わえない感覚だ。

そんな冒険心をくすぐる旅を国内で考えるなら車中泊ひとり旅くらいが適当だと考えたのだ。
冒険と言っても登山やキャンプなどを好むアウトドア派でもないから車中泊くらいがちょうどいい。

それにいくら国内車中泊とはいえひとり旅にこだわるのは冒険心を煽りたいからだ。
ひとりということがあらゆる場面で緊張感を高めてもくれ、自分の価値観だけで行動できるところに不足がない。

車中泊とキャンプの違い

最近はソロキャンプとかミニマムキャンプといった言葉まで広がるほどひとりキャンプが流行だ。
車中泊を体験するまではキャンプも車中泊もさほど変わりはないだろうと考えていたが、経験してみるとまるで違うことに気付いた。

キャンプの楽しみは野営そのものだ。
ソロキャンプの移動は電車やバス、徒歩も厭わない。
野営地に着けば自然に溶け込みテントを張って食事の準備などをするのが醍醐味だ。

当たり前だが車中泊の移動は車限定だ。
逆にこの車移動のメリットを省いて車中泊は語れない。
車中泊では簡単に移動することを楽しみに換えることが望ましいと言うことだ。

私が車中泊を楽しむために考えた行動基準もキャンプとはまるで違う移動メリットを生かすプランだ。
移動は目的地を目指すためだけではなく旅情を深めるためにも高速道路は使わず一般道を使うのが基本だ。

そして車中泊のメリットを最大限に生かすためにこまめに移動する。
観光地を巡るだけが旅ではない。

私が最初の車中泊で実践したのが昼温泉だ。
温泉宿で観光客の少ない昼時間を狙って日帰り温泉を楽しむのだ。
時には多少遠くてもレビュー評価の高い秘境温泉に立ち寄るのもキャンプにはない車中泊の楽しみだ。
大抵の温泉地で入浴だけでも受け入れてくれる温泉宿が存在しているが、宿泊客のいないチェックアウトからチェックインまでの昼時間は貸し切り状態も稀ではない。

もうひとつは車中泊を最大限利用して季節や時間の景色の移り変わりを楽しむことだ。

例えば夕食は明るい内に誰もいない紅葉で彩った山の中の河原などで自炊できれば最高だ。

自炊といってもキャンプのように薪拾いや調理方法にこだわる必要はない。
カセットコンロなどで手軽に簡単で早くできる料理が好ましい。
料理がしたくなければコンビニやスーパーで買ってきた弁当でも差し支えはない。

明るい内に食べ終わったら日没に向け夕日の綺麗なサンセットスポットへ移動する。
夕日を見ながら思いにふけたら次に向かうのはトイレのある無料駐車場(車中泊禁止ではない駐車場や道の駅など)だ。
もちろんRVパークやオートキャンプ場でも構わないが有料でひとり旅では割高だ。

寝る場所なので安全安心を重要視しなければならないが、次の日の朝に日の出を綺麗に見ることができる場所なら言うことはないだろう。

このようにこまめに移動する旅こそが、キャンプやツアー旅行にはない車中泊旅行の利点だ。

車中泊ひとり旅のルール

前回の車中泊ではRVパークも利用したが隣で泊まっていたのは大きなキャンピングカーだった。
その人達と出会うことはなかったが、おそらく広い車内で料理をし食事をしながらビデオを見るなどして楽しまれていたに違いない。

私はと言えば暗くなるとやることもなく、日産ノートの狭い車内で早く眠ることしか考えていなかった。
当然のように次の日は夜中の3時に目覚め4時には出発していた。
負け惜しみと取られそうだが考えてみるとこれも悪くはないと感じていた。


大型キャンピングカーに比べれば居住性は遥かに劣るが燃費や移動性能に限ってはノートが勝っている。
キャンプではキャンピングカーに軍配が上がるが車中泊旅行で比較するならノートでも勝る利点は多くあると言うことだ。
もちろん軽自動車でもアクアのようなハイブリッド車でも同じことだ。

そして冒険心をくすぐるようなひとり旅に限ってはRVパークやオートキャンプ場は割高でメリットは低い。
できれば誰もいない山の中の安全な無料駐車場や空き地、あるいは海岸線の無料駐車場や車を入れることができる河川敷などの方が理想だ。

どこだろうとゴミなどを持ち帰るのは当然のマナーだと思うが、山の中でゴミを捨てている人に間違われるのも防がなくてはならない。
寝ている時に野生の動物に襲われることはないだろうが、悪意のある人間や不審車両に間違われることへも注意が必要だ。

海岸近くでは高潮や地震での津波、河川敷での増水、山での落石など車中泊をする場所も注意する項目は多い。
更にキッチン設備のない乗用車では車内でカセットコンロなどの火を使うのは厳禁だ。
引火リスク以上に一酸化炭素中毒が想像以上に危険なのを知っておくべきだ。

CO中毒を調べると無味無臭の気体で、これを吸うと頭痛の後めまいなどの中毒症状が起き最悪の場合死に至ると書いてあるが、実際は狭い車内でCO中毒を起こすと回避することの方が難しくなる。
一酸化炭素を吸ってしまえば1分もしないうちに体が動かなくなり車外に出ることすらできないからだ。
増水した駐車場でエンジンを切らなかったことで、車の排気ガスが車内に逆流し亡くなった事故も20代の男性だった。
水位もマフラーの吹き出し口が隠れた程度で頭痛などの違和感を感じた時に逃げられないほどの条件ではなかったが、気が付いた時にはCO中毒で体が動かなかったのだ。

安全には細心の注意を払いながらマナーを守り車中泊ひとり旅を楽しみたい。