倉庫や納屋、ガレージ、蔵がスローライフの真髄となる

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倉庫や納屋、ガレージ、蔵が趣味の場所として生まれ変わる・・

家の倉庫や納屋、物置や蔵、ガレージなど長年手を付けづに過ごしている人は結構多いようだ。
そのためいらないもので溢れていたり、必要な道具が見つけられないといったことも頻繁ではないだろうか。

一度片付けて見ると意外な楽しさを知ることができ、心の豊かさにも繋がって幸福感を味わうことができる。

倉庫や納屋、ガレージなどを趣味と結びつけて想像することから始める

車やオートバイなどを趣味にしている人が車庫を生活の一部にできることをガレージライフといって憧れるように、本来倉庫と趣味は想像以上に縁が深いものだ。
ガレージや倉庫を片付けて趣味の部屋として過ごせないか想像することから始めてほしい。

釣りが趣味の人なら倉庫を片付け趣味テーブルを置いてルアーのハンドメイドをしたり、楽器が趣味なら厚い土壁の蔵を遮音性の高い防音室にDIYすることもお勧めだ。

農業を趣味にするなら溶接機や工具を揃え使い勝手のいい農機具に改造したり、キャンプが趣味の人は季節や目的地によって選びやすいようにキャンプグッズを物置に並べるのも心が弾む。

私は定年退職後に倉庫を片付け屋内ゴルフ練習場を作ったが、そこへ行かない日はないほどゴルフの練習が生活の一部になっている。

何年もホコリを被った倉庫や車庫を目的もなく片付けようとしても心は動かないが、趣味の部屋にするとなれば話しは別だ。

このように書けばどうも男のロマンを想像しがちだが、女性が倉庫を趣味に生かすこともお勧めだ。
例えば蔵をカフェのようにDIYしてお洒落な雑貨で雰囲気作りをして友達を呼んだり、納屋の床壁を板張りして絵を書く部屋にするのもいいだろう。

想像すればいくらでも夢の倉庫ライフが浮かんでくる。

最初に行うのは心が動かない物に片を付けること!

今倉庫に置いているものと言えばいらない物や、必要ないが処分できない物などではないだろうか。
屋内の片付けも倉庫の片付けも基本的な考え方は同じだ。

先ずはいらない物や必要ない物に片を付けなければならない。
とにかく後に使うことが想像できないなら思い切って捨てるべきだ。

特に大きな物から順に片を付けるのがひとつのコツでもある。
例えば何年も使っていない農機具、買い替えや引っ越しで取り敢えず突っ込んでいる家具や電化製品などだ。

大きな物を処分すると目に見えて空間が広くなり片付けた実感が沸く。
農機具やオートバイ、金属類は電話で取りに来てくれる業者も多くあるが、「有料はお断りする」と最初から伝えておいた方がいいだろう。

大きなものに片が付いたなら今度は箱に入った物をすべて確認することだ。
中身が分かっている物はいいとしても、おそらく長年置いている物には分からないままの物も多いはずだ。

フリマで売れるような物も、いつどのように片を付けるのか決めておく方がいいだろう。
時には忘れていた懐かしいお宝を見つけることも、倉庫片付けの楽しみだ。

趣味の倉庫ライフはDIYが基本

いらない物に片を付けたら今度は倉庫の改修をする。

倉庫や納屋、蔵や車庫の改修はDIYで自分の思い通りに改修するのが基本だ。
家のようにフローリングやクロスで仕上げることがないので、建築の知識がなくても大丈夫だ。

土壁の場合は、その土壁がボロボロ落ちてこないようにもう一度左官仕上げをするか、板を貼って壁土が落ちてこないようにすることが重要だが、機能的、デザイン的に納得できるなら廃材でも充分満足できる。
施工方法はYouTubeでいくらでも知ることができる。

趣味の倉庫部屋に必要なのはホコリの侵入を出来る限り防ぐことだ。
その意味では床はコンクリート土間よりも板床仕上げの方が確実にホコリは少なくなるが、趣味や目的によって判断すればいいだろう。

棚を作る場合は奥行に最もこだわりを持つべきだ。
小間中(40㎝程度)以上の棚は確実な目的がない限り作ってはならない。
その理由は一生使わないいらない物を棚の奥に仕舞い込んで空間を狭くしないためだ。

倉庫が軽量鉄骨や金属製の外壁が見えている場合は、ホームセンターでツーバイフォー(2×4インチ)などの角材を買って柱を添わせ、安価な杉板などで壁を作るのがお勧めだ。

とにかく自分好みでDIYすることを楽しむことだ。
DIYは今や女性にも人気の趣味になっているので、「ものづくりの楽しさ」をどなたにも経験してほしいところだ。

もちろんマンション住まいの人には残念だが、それでもアウトドアなどの趣味を持ちたいなら田舎のこじんまりとした格安物件をセカンドハウスにするのも悪くはないだろう。

倉庫片付けの基本は仕舞わないこと

DIYで取り付けた棚などは片付ける目安を持って作ったはずだ。
そこへ箱に入れた物を置く場合は必ず中身が分かるようにしておくべきだ。
できればダンボール箱から取り出して置くのが理想だろう。

特に道具や小さな工具などは見えるように置くのが倉庫ライフの基本だ。
使いたい時に工具が見つからず、時間をかけて探した経験は誰にでもあるものだ。
見えるように置けば整理整頓にも気を遣うし、使った後の道具の手入れも怠らない。

いつも見えていれば使いたい時に迷わず取り出せ、探す無駄な時間も節約できるというものだ。

もっと小さなビスやネジ類も引き出しなどへ入れる場合、買った時のままの箱や袋から取り出して透明のケースなどへ移し替えておけば迷うことが少なくなる。
その上、テプラーなどで規格を明示しておけば完璧だ。

どんなものでも見えない所に仕舞い込むと、日が経つと共に記憶から消えていくのは明らかだ。
「シニア必見片付け術」でも書いたが、収納のコツは仕舞い込むことではなく如何に収納から出して見えるところに置けるかを考えることだ。

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家で例えるなら価値の高いブランドの陶器を仕舞い込まず見えるところにレイアウトするのと同じように、愛着のある工具を敢えて見えるように置く工夫が想像を豊かにする。

車マニアのガレージライフを楽しむ人が高価なパイプレンチを壁に掛けているのは、その工具を見るだけで愛車へのこだわりを想像することができ心が豊かになるからだ。

倉庫ライフはスローライフそのものだ

倉庫を片付け、DIYで趣味の部屋を作り、出来上がってからはその部屋が心和む自分の城になると決めつける必要もない。

倉庫ライフを思いついたならその瞬間から未来を想像して楽しむのがお勧めだが、時間に制限がある訳ではない。
ゆっくり時間を掛けて理想に近付けばいいだけだ。

最初からガレージライフ雑誌に載っているようなお洒落なクオリティーを求める必要はどこにもない。
思い立ったその時からゆっくりした時間の中で過ごすことこそが倉庫ライフそのものだ。

私も中途半端に倉庫を片付け棚をDIYしては椅子に座って次はどうしようと物思いにふけっているが、その時こそ最も幸せを感じる瞬間でもあるのだ。
倉庫ライフは未完成だからこそ次の夢を見つられると言ってもいいくらいだ。

田舎では定年退職後に倉庫や納屋に居場所を見つける人が多いのもうなずけるところだ。
中には田畑の隅に自作した倉庫に、農繁期でもないのに毎日通っている人もいるくらいだ。

「時間がゆっくり流れる空間」そんな倉庫ライフこそが理想の居場所になるだろう。