GW旅好きにお勧めの空想ひとり旅中央アジア編

mohamed HassanによるPixabayからの画像

GW出かけて見ませんか?空想ひとり旅!

半月ほど前はロシアのバイカル湖へ行ったが、今回は前々から気になっていたキルギスへ行くことにした。
バイカル湖と同じくもちろん空想旅行だ。
今回はまったく知識がない中央アジアの国ということで、グーグルマップ、Googleストリートビュー、実際行かれた方のブログなどを参考にさせて頂いた。

キルギスはどんな国?
キルギス共和国という国は旧ソビエト連邦の共和制国家であったが、その旧ソ連から独立をした中央アジア5カ国のひとつだ。
ウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタンを含む中央アジアの中でもキルギスは最も民主的と言われている国だ。

千葉県ほどの人口だが親日国で、その人たちの中でもアジア人顔の人たちは私たちと見分けが付かないほど日本人によく似ているそうだ。

イスラム教の人が多く暮らし国民の平均年齢は25歳と若く、旅行者にとってありがたいのは物価が安いということだ。

キルギスへ行く方法
一週間程度のツアーでも30万円以上するのでここはやはり個人旅行を選択することにした。
中国経由でキルギスの首都ビシュケクにあるマナス国際空港を目指すか、カザフスタン経由でカザフスタンの航空会社を利用するか迷った。

日程によってはどちらも往復料金が10万円を切っているが、今回はカザフスタンのエア・アスタナという飛行機で行くことにした。
関空からエアアスタナは就航していないため韓国の仁川空港からになるが、返って楽しい旅になりそうだ。

キルギスの旅1日目

7月1日、韓国のLCCチェジュ航空で関空を昼前に飛び立った。
13時前に着いたのは韓国の金浦空港だ。
明日仁川空港からカザフスタンのアルマトイ経由でマナス国際空港に向かう予定だが、7月2日23時50分仁川発ということで時間にはかなり余裕がある。

せっかくなので今日はソウルのホテルに泊まる予定だ。
そのホテルがあるのはソウルでもこの空港に近い弘大(ホンデ)だ。
金浦空港からホテルの最寄り駅である弘大入口駅(ホンデイプク)まではAREXという空港鉄道なら15分程度で着くはずだ。

入国審査を済ませ地下3階にある金浦空港駅のホームに向かった。
弘大入口駅からホテルまでは徒歩10分だ。
ホテルに着いたのは午後2時半頃だったが、出ないと思っていたチェジュ航空の機内食のお蔭で空腹感はなかった。

チェックインを済ませ荷物を部屋に置いた後、ホテルの1階にあるカフェでコーヒーを注文した。
そしてコーヒを飲みながら窓越しに外を眺め、初めて行くキルギスの風景を思い描いていた。
ひとり旅のこのときこそが至福の時間だと強く感じる理由は、知らない町に非日常的な状況が自分に溶け込んでいるからに違いない。

そういえばここの隣の新村(シンチョン)という町には昔来たことがある。
それももう20年以上も前のことだ。

そうこうしている内に午後5時近くになり、少し早いが空腹感も戻ってきたので夕食をしようとホテルを出た。
少し歩くと肉料理の看板が出た食堂が目についたので入ることにした。
メニューを見て鶏カルビ定食とビールを1本お願いした。

夕食を終えて歩いているとガラス張りのお洒落なカフェやレストランが並ぶ通りに出てきたが、どの店も最近の髪型をした若者たちで賑わっていた。
60歳過ぎた田舎者の私には入る勇気すらわかないところだが、ここがソウルでも芸術の街として知られているのもうなずける。

その通りからホテル方向の路地に入ると数件の屋台が出ていたので、その一軒のパイプ椅子に腰をおろした。
サンナクチ(タコのぶつ切り料理)と焼酎を頼んだが、サンナクチだけは韓国のどこへ行っても同じ味だろうと思っている。

普段家では一滴の酒も飲もうとは思わないが、何故か旅行に出ると飲みたくなるのはひとり旅が体質まで変えてしまったのだろうかと思えてしまうくらいだ。
午後7時半を過ぎているのに外が明るいのは時差のない韓国が日本より西に位置しているからだ。

今日は早めにホテルに帰り明日に備えなければならない。
何故なら明日は機中泊になるからだ。

キルギスの旅2日目

昨日早く寝たせいかまだ暗いうちに目が覚めた。

シャワーを浴びてから荷物を整理し、うっすらと空が白け始めたころ散歩に出た。
どこであろうと明け方のこの時間だけは同じ期待感に包まれる。
一日の内で最もポジティブな感情でいられる瞬間だ。
しかしちょうどこの時期梅雨に入った韓国の空は今日もどんより曇っていた。

ホテルで朝食をとりコーヒーを飲んで午前10時に駅へと向かった。
弘大入口駅(ホンデイプク)から仁川空港駅までのAREXチケットを買った。
カザフスタン行きの飛行機までは充分過ぎるほど時間もあるが、これと言ってここにいてもやることを思いつかないので仁川空港へ向かったのだ。

仁川空港で長い時間を過ごし午後10時過ぎになってやっとエア・アスタナKC0960便のチェックインを済ませることができた。
ボーイング757という機材は通路を挟んで3席ずつ並んだ中型機だ。
座席は格安航空券お決まりの最後部だったが通路側を指定することができた。

仁川空港からカザフスタンのアルマトイ空港までは7時間近い長旅だ。
若い頃なら好んで窓際の席を指定していたが、60歳も過ぎればトイレのことも考え隣席の人に迷惑を掛けない通路側を選ぶのが賢明な選択だ。

カザフスタンも中央アジアの国ということでアスタナ航空のCAもアジア人が半数程度はいるだろうと予測していたが、全員が背の高い白人だったのが意外だった。
やはり機内泊は熟睡できるはずもなく、うとうととした程度で4時間も経たないうちに目も頭も起きていた。

キルギスの旅3日目(ビシュケク)

アルマトイ国際空港へは予定通り現地時間の午前3時40分に着陸した。
仁川空港で何故かスルーチェックインをすることができなかったので、ひとまずカザフスタンへ入国することになる。

機内で書いた入国カードとパスポートを手に持ってイミグレへと向かった。
この空港でのトランジット時間は3時間50分なので慌てることもないが、慣れない国での行動は早め早めが鉄則だろう。
その意味では割と慎重派なので、敢えて手荷物は預け入れずに機内持ち込みのリュックだけにしている。

カザフスタン、キルギス共日本との時差は3時間だ。
アルマトイでのトランジットはあっという間に終わり、午前7時半に離陸したアスタナKC0107便は1時間程度でキルギスのマナス国際空港に到着した。

マナス国際空港からキルギスの首都までは、マルシュルートカと呼ばれる乗り合いタクシーで1時間も掛からないと言うことは調査済みだ。
しかしどの車に乗ればいいのかが分からない。
そこで例のグーグル翻訳オフラインを使いその辺の人に聞いてみると乗れる所まで連れて行って貰えたのはいいが、その車がいつ来るのかまでは分からない。
それでも30分も待たない内に1台のワンボックスカーが止まったので「ビシュケク、ビシュケク」と連呼すると乗れという手招きで意味が通じたことが伺えた。

よく見るとフロントガラスに380Бишкекというプレートが置いてあったが、このБишкек(ビシュケク)というロシア語に慣れて読みとれるようになったのは数日経ってからだ。
そのプレートが大きく視界を遮り運転に支障をきたしているのではと降りるまで気になっていた。。

降りる場所は、ホテルの住所と名前を書いたメモを運転手に渡してあるので大丈夫だろう。
首都と言ってものどかな平原の信号もない一本道を走り抜け、ビシュケクの町までは40分も掛からず着いた。
料金は乗車時に払っているので問題はない。

ビシュケクに入って最初に停車したところで、私だけにここで降りろと運転手が合図をくれたが、そこが予約をしたホテルの前でないことだけは確かだ。

Maps.ME(オフラインで使える地図アプリ)で確認したところ少し北で降ろされたようだ。
南に向かって少し歩くとネット予約時写真で見たホテルを見つけることができた。
ホテルの中に入ったがそう広くもないフロントには誰一人見当たらない。
カウンターらしきスペースにも誰の姿もなく急に不安が過ぎってきた。
「外観は予約したホテルに間違いはないだろうがここは本当にそのホテルなのだろうか」
間口2m程度の何もないカウンターに近付くと端の方にブザーのスイッチらしきものが目に入ったので押してみたが「ブー」という味気ない音がすぐそこで聞こえただけで誰も出てこない。

午前11時なのでチェックインやチェックアウトをする時間ではないからだと、誰もいないことへの状況を勝手に理由づけていた。
仕方ないのでホテルバウチャーを手に30分近く立ちすくんでいると、やっとこのホテルの人であろう女性が奥から現れた。

バウチャーを渡すと何やら言われたが言葉が理解できない。
そこでスマホのオフライン翻訳で「チェックインできないなら荷物だけでも預かってほしい」と伝えると手招きされて2階の部屋へ案内された。

部屋のドアが開いていることからどうも掃除をしていたのだろうと思えたが、壁付けキッチンまで付いているアパート形式の部屋で、奥にはガラス張りのシャワーブースが設置してあった。

鍵を受け取りショルダーバックにカメラや貴重品だけ入れて町に出た。
東南アジアのような遺跡などこれといってないこの町に、観光を目的に来たのではなくのんびり過ごすことだけを考えて来たと言ってもいい。

しかし期待はしていないとは言え、周りを見渡してもレストランやカフェらしき店はおろか商店の看板すらほとんど目に入らない。
昨日のソウルとは比較にならないほどアイボリー色の壁だけが続いている。

10分も歩いてやっとкафеと書いてあった店を見つけることができた。
кафеがロシア語でカフェのことだろうというのは、これまでのひとり旅で培った勘と言いたいところだが、誰でもそのくらいは想像できそうだ。

この日は一日ビシュケクの町を歩き回ったが、7月と言っても湿度が低いのか蒸し暑さは感じず木陰に入ると心地いい。

明日はイシククル湖のチョルボン・アタという町にホテルを予約しているのでマルシュルートカで移動しなければならない。
そのためにバスターミナルの場所を確認してからホテルに帰った。

キルギスの旅4~5日目(イシク・クル湖)

今日は中央アジアの真珠と言われる透明度の高いイシククル湖へ向かう。
ビシュケクのバスターミナルまではホテルから徒歩で20分も掛からなかった。
チョルボンアタ行きのマルシュルートカを探し乗り込むと、既にほぼ満席で運転手が乗車料金の集金中だったのでキルギスの100ソム紙幣3枚を渡すと50ソム紙幣を返してくれた。
通貨換算アプリで確認すると日本円にして336円の安さだ。
キルギスではマルシュルートカでの移動が安く欠かすことができないが、この乗り合いタクシーを使いこなすには2GISというアプリが必須のようだ。
今のところは使っていないがオフラインでも使える2GISに早く慣れておいた方がよさそうだ。

ビシュケクから4時間ほどでイシククル湖の北海岸にあるチョルボンアタに到着した。
湖の北にはクンゲイ山脈が連なり、湖の向こう側(南)には天山山脈が走っているようだが、琵琶湖の9倍の広さからかこの日は水平線と雲しか見えなかった。

この町は観光地ということもあり幹線道路(A363)沿いはカフェやレストランも多く賑わっているが、湖の方に少し入れば何もない自然に囲まれた砂地の道が多くなる。

このチョルボンアタでも散歩とカフェの繰り返しになりそうだが、朝日か夕日くらいは見ておきたい。
この地域では7月が最も日が長い時期にあたり、日の出は5時半日没は午後8時45分頃だそうだ。
イシククル湖の浅瀬のビーチは中央アジアの真珠と言われるだけあって澄んでいて見ているだけで心も癒される。
結局この町に2泊し、2日目はルフ・オルドという公園で長い時間を過ごした。何をしたわけでも何を見学したわけでもないにしろその町を知ろうとするなら3日間くらいは必要だ。

キルギスの旅6日目(世界遺産プラナの塔)

イシククル湖の町チョルボンアタからビシュケクに帰る日マルシュルートカではなく、それより高額なタクシーを選んだのは帰り道に近い世界遺産に登録されているプラナの塔に行きたかったからだ。

キルギスでは数少ないシルクロードで栄えた時代の遺跡なのだそうだ。
5000m級の山々に囲まれた草原の中に立つシルクロードの遺跡だと聞けばスルーはできない。

その後ビシュケクのホテルに帰ったのは午後6時を過ぎていた。

キルギスの旅7日目(アラ・アルチャ自然公園)

せっかくキルギスまで来ているので最後に天山山脈の大自然を満喫することにした。
ビシュケクの南40Kmにあるアラ・アルチャ自然公園は日帰りでトレッキングができるので人気があるようだ。

物価が安いキルギスだが昨日プラナの塔で出会った日本人のバックパッカー二人とタクシーをシェアする約束ができている。
苦手なタクシー貸し切りの交渉も若い二人にお願いした方がうまくいくだろう。

キルギスは雨も少なく湿度も低いため高温多湿の日本に比べてとっても過ごしやすい。
梅雨が明けない7月には持ってこいの避暑地だろう。

キルギス空想旅行の感想

勿論空想で書いているが、頭の中では実際の旅に出かける前と同じ幸福感を得ることができた。
今までまったく知らなかった中央アジアの魅力にもいっそう興味が沸き、今度は実際に行ってもっと深く知りたいという知的好奇心に刺激を与えることにも繋がったようだ。

フィクションとは言えキルギスの魅力が記憶に刻まれたのは間違いない。

旅好きな人が自由に出かけることができる日はいつになるのか分からないが、希望を持って連休を家で過ごしてほしいと願うばかりだ。