シニアが手っ取り早く始められるギター趣味

Harrieさんによる写真ACからの写真

今だからできるギターを一人で楽しむ方法

今のシニアが若かりし頃、ビートルズや四畳半フォークに憧れギターを始めた人も多いだろう。
その頃から半世紀近く過ぎギターの楽しみ方も変化しているが、そのことに気付いてない人も少なくない。
シニアが最も始めやすく最も楽しめる楽器がギターだ。

ギターの種類を選ぶ

ギターには大きく分けて3種類あるが、先ず始めるにあたっては自分がどんなジャンルをやってみたいのか考えてみることだ。

ロック、ポップス、フォーク、クラシック、ボサノバ、ジャズ、ブルース、カントリーなどギターで演奏するジャンルも様々だが、先ずはどんな音楽をやってみたいか考えた上で楽器を選ぶことが重要だ。

家にギターがあれば取り敢えずその楽器で始めるのがお勧めだ。
若い頃にフォークをやった経験があり当時使っていた楽器が今も使える状態で残されている場合も多いが、そのアコースティックギターを使ってロックやボサノバに挑戦するのも新鮮かも知れない。
継続できるなら自然に新しい楽器が欲しくなるので、それまでは敢えて家にあるギターを使った方が欲しくなる楽器に対する欲求が明確になるだろう。

楽器を買って始める場合も最初から高額な楽器を買うのではなく、上達途中でもう一度買うことを想定して始めるのがいいだろう。

ジャンルや音楽の方向性が決まれば必然的に楽器も決まってくるが、ギターを始めた当初は音楽の方向性も定まっていないことの方が多い。

ギターの種類

・エレキギター
エレキギターにもテレキャスターやストラトキャスター、レスポールやセミアコなどの種類がある。
これらの種類はピックアップや構造の違いで音の個性を変えるものだが、メーカーによっても個性があるので始めて購入するときは楽器店で相談するに越したことはない。

エレキギターの場合はギターだけでなくアンプやエフェクターも必要になるので、欲求が少ない初心者の場合は最低限のものを揃えるのが好ましい。

・アコースティックギター
アコースティックギターには大きく分けてフォークギターとグラシックギターがある。
アコースティックギターは楽器本体が弦の音を増幅する構造になっているため、エレキギターのような弦の音を拾うピックアップは付いていない。

フォークギターにはピックを使って演奏することが前提のピックガードが付いているが、クラシックギターには付いていない。
そしてフォークギターとクラシックギターの音の違いを決定付けるのが弦の違いだ。
フォークギターにはスチール弦(鉄製)を使いクラシックギターはガット弦(ナイロン製)を使っている。
そのためクラシックギターはフォークギターに比べ音が柔らかくまろやかで、クラシック曲だけでなくボサノバやジャズでも好んで使われている。

アコースティックギターはエレキギターのように電気を使わなくても音が出るため、アンプやエフェクターなどを必要としない分安価で購入できる。
家で練習するには持ってこいの楽器で、ギターの入口としても始めやすいのがアコースティックギターだ。

・エレクトリックアコースティックギター
楽器はアコースティックギターに近く、エレキギターのように音を電気信号に変えるピックアップが付いた楽器のことだ。
通常アコースティックギターを広い会場で演奏する場合はマイクで音を拾うが、元々音量が少ないアコースティックギターの音をマイクで拾うのが難しく、効率よく音を拾うためのピエゾピックアップが付けられた。

今ではエレアコと言われて、バンドアンサンブルには欠かせないギタージャンルになっている。

・エレクトリックベース

ギターではなく低音を担当するベースに分類されるが、そのベースの魅力に引かれて始める人も多い楽器だ。

通常は単音で演奏されハーモニーやメロディーは弾かないが、多彩な奏法が確立された現在では趣味で始める価値や魅力が高まり個人で始める人が増えている。

元々は4本弦だったが今では5弦6弦ベースも販売されていて、ベースアンプの種類も増え家で練習できる程度の小さなものも販売されている。

ギターの魅力

ギターの魅力は何といってもピアノと同じように音楽の三要素と言われるメロディー、ハーモニー、リズムを一人で演奏できることだ。
ギターは同じ弦楽器でもバイオリンやチェロのような単音楽器ではないため、楽しさを早い段階で実感できるのが大きな特徴だと言える。

そして楽器人口の中でもやっている人が最も多く、テキスト動画やモチベーション維持の動画が多いため独学にも向いている。
シニアになってから趣味で始める楽器としては、予算的にも安く場所も選ばない楽器として他に勝るものだ。

単音楽器と異なるギターの一番の魅力がハーモニーを演奏できるところにあるが、最初からコード理論も学べ音楽的にも優れている。
そしてギターは弾けば音が出るので、管楽器のような最初の音を出すまでのトレーニングが省かれることもシニアが始める楽器でお勧めできるポイントだ。
シニアが一から始める楽器として、最も早い段階から楽しめるようになることは間違いないだろう。

今だからできるギターを一人で楽しむ方法

バンドを結成してギターを楽しむことができるなら楽しさも倍増するだろうがそんな環境の人ばかりではない。
特に初心者の内はバンドに入ることへも敷居が高いと言える。

ギターを一人で楽しむ方法は難しい奏法の上達を目指すばかりではなく、作曲や歌を併用できることにもある。
シンガーソングライターのように自分で作曲して弾き語りをしたり、既成の曲をアレンジして楽しむこともできる。

現在ではアイパッドやオーディオインターフェイス、コンデンサーマイクを使って宅録することも簡単にできるようになった。
録音した音もクリアで静かな部屋さえあればスタジオ並みのクウォリティーで録音できる。

この録音環境を安価で誰でも作れることが、昔のフォーク少年とは格段に違うギターの楽しみ方になっている。
このことでギターだけを趣味にするのではなく、歌や作曲を簡単に趣味として楽しむことができるのだ。

このアイパッドを使った宅録はDTMやDAWと言われるマニアックで難しいソフトを使わなくても本格的な録音や、音楽作成をすることができるので特にシニア世代にはお勧めできる。
弾き語りではなくても最初にギターだけを録音し、後で歌を重ねて録音することができるところもアイパッド宅録の大きな魅力だ。

因みに私は定年退職前に納屋をリフォームして1万円程度のキューベースという音楽作成ソフトをパソコンに入れ宅録環境を整えたが、たかが1万円程度のソフトとはいえ使いこなそうと思えば音楽知識だけではなく音楽スタジオにあるミキサーやエフェクターのPA知識も必要で簡単ではない。

参考動画:Focusrite(フォーカスライト)のPV

https://www.youtube.com/watch?v=goayAZy_noA

このアナログ信号をデジタル信号に変えるオーディオインターフェイスの「フォーカスライト」というメーカーのPVが参考になるのは、ギターが少し練習すれば誰にでも弾けそうなほどのテクニックで歌も単純そうに聴こえるが、音質は良く音楽としての完成度が高い点だ。(古い動画なのでこの製品が今も売られているのかは確認していない)

広告