60歳過ぎて表情筋を鍛えたいならサックスがお勧め!

サックストレーニングのシミュレーション

物理的シミュレーションではないが想像してほしい。
金管楽器に比べれば音階の音を出すのは簡単と言ったが、自分で満足できる音が出せるようになるには決して簡単ではない。
おそらく毎日1時間以上練習して数ヶ月経過した時やっとそれらしい音になってきたかくらいの感覚だろう。

毎日のロングトーンで音を作るといった感覚だ。
それに加え音階練習は欠かせない。
サックスには多くのキーがあるので音階の音は出しやすいが指使いは複雑だ。

音階練習ではメトロノームに合わせて練習することが必須と言える。
管楽器のトレーニングでよくある勘違いが、音程ばかりに意識を奪われることだ。
特にサックスは小さい音符の複雑なフレーズを演奏することも多いが、リズムが取れないことで上手に聴こえない人をよく見かける。

管楽器はピッチ感も大事だが、サックスこそリズムに意識を向けなければ上達しないのは世界で活躍するサックスプレーヤーの正確なリズム感を聴けば納得できる。

ドラムトレーニングで使われるチェンジアップをサックスのトレーニングにも取り入れるべきだろう。
音階練習やスケール練習で相対音感とリズム感を同時に鍛える訓練は上達時間を大きく短縮できるが、その方法がメトロノームとチェンジアップトレーニングなのだ。

チェンジアップの初歩の段階ではメトロノームのクリック音にアクセントを意識するが、最終的にはアクセントを取ってもリズムが安定するように反復練習をすることになる。

もし広告で「一週間で吹けるサックス」と書いてあっても信用してはいけない。
毎日1時間以上トレーニングをして数年経過すれば、「上手になってきたかも」と自覚できるくらいの感覚で始める方がいいだろう。
期待はせずに希望は捨てずにだ。

世界のサックスプレーヤー

David ・Sanborn
デイヴィッド・サンボーンは子どもの頃に小児麻痺にかかり、医者の勧めでリハビリ目的でサックスを始めてプロになった人だ。
他のどのサックス奏者よりエネルギーを感じ取れるプレーヤーだろう。
聴く方にも体力がいると感じるほどだ。

Candy ・Dulfer
キャンディ・ダルファーは小さい時にサックスを始めたが、基本的にはほとんど独学で学んだとされている。
世界でも最もソウルフルなプレーヤーで特にこの人のリズム感は参考になる。

渡辺貞夫
渡辺貞夫は日本を代表するサックスプレーヤーだろう。
カリフォルニアシャワーという曲でジャズファンだけでなくジャンルを超えて知られるようになったが、単純そうに聴こえるこの曲もサックスを学ぶ者には大いに参考になる。
デイヴィッド・サンボーンと比較すればいい意味で軽やかで聴いていて疲れない。

ジョン・コルトレーンやソニー・ロリンズなどジャズ界には有名なサックスプレーヤーも多いが、ジャズ色が強くなるので敢えて参考にするのはお勧めしない。

健康で長生きを証明しているプロの日本人演奏家

渡辺貞夫氏は現役のサックスプレーヤーだが現在(2019年)86歳だ。

クラシックピアニストのフジ子・ヘミングさんは年齢非公開ではあるが、おそらく渡辺貞夫さんと同年代だろう。

ジャズピアニストの秋吉敏子さんは現在(2019年)89歳だが、今も現役のピアニストでアクティブにライブ活動中だ。
因みにご主人のルー・タバキン氏(79歳)(アメリカ人のサックス奏者)も現役のプレーヤーだ。

日野皓正氏は76歳だが今でも世界中を飛び回る現役トランペット奏者だ。
ブルーノートレコードと契約した初めての日本人としても知られている。
特に演奏中の首の筋肉はハンマー投げの室伏選手に引けを取らないほどだ。
おそらく首から顔にかけての筋肉は世界的に観ても稀なほど鍛え上げられている。

北村英治氏90歳は東京都出身のジャズクラリネット奏者だが、現在(2019年)も現役で活躍している世界的奏者だ。

この人たちは健康で長生きしているだけではなく、未だに現役奏者として活躍されているところが尊敬に値するところだ。
この人たちに共通しているのは同年代の日本人に比べ、遥かに脳も身体も健康だということだ。

目標にするには雲の上の人たちだがせめて参考程度にでも見習って健康の恩恵を受けたいものだ。

広告